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2021年5月4日

こんなにある「ヨガ」の種類と効果。あなたにおすすめのタイプは? (2/2)

種類別で見るヨガの呼吸法

 ヨガは呼吸も大切。一般的なヨガでは、鼻から息を吸って、鼻からゆっくり吐き出す呼吸法が基本です。しかしそれ以外に、呼吸にも実はいくつか種類があります。リラックスしたり、頭の中をリセットしたり。そのときの状態や目的に合わせて、いろいろな呼吸法を試してみてください。

 ここでは、5つの呼吸法をご紹介します。

身体から熱を吐き出す「シータリー呼吸法」

 口から息を吸って、鼻からゆっくり吐き出す呼吸法。舌を出して丸くストロー状にし、そこから息を吸います。

 なぜ、舌をストロー状にするのか。これは舌を通過する際に息の温度が下がり、体内へ冷たい風を取り込めるからです。息を吸い込んだら、その冷たい風を鼻からゆっくり吐き出してください。

 体内や頭部の熱を外に排出する呼吸法で、リラックスしたい時や、頭をスッキリさせたい際にオススメです。

息を吐き出して集中「カパラバティ呼吸法」

 息を鼻から吸って、鼻から「フッフッフッフッフ……」と小刻みに腹筋へ力を入れて吐き出していく呼吸法。息を吸うことよりも、完全に息を吐き出すことに意識を集中させます。体内の空気をすべて吐き出して交換するので、するなどの効果が期待できます。

呼吸で身体が温まる「ウジャイ呼吸法」

 鼻から吸って鼻から吐き出す呼吸法。息を吸うときには、鼻から喉にかけての気管を意識的に狭めて「シューッ」という音を立てながら息を吸い込みましょう。そして、また「シューッ」と音を立てて吐き出します。

 身体が温まりポカポカしてくる呼吸法で、血流の循環や内臓器官への作用が期待できます。

心身のバランスを整える「ナーディ・ショーダナ呼吸法」

 片鼻呼吸法とも呼ばれています。片手で鼻をつまむようにして、片方の鼻の穴をふさいで息を吸います。そして、吸った方の穴をふさいで、もう片方の穴から息を吐き出すという呼吸法です。

 息を吐き出したら同じ鼻の穴から息を吸い、反対側から息を吐き出す。これを5回ほど繰り返してください。身体や精神のバランスを調整していく呼吸法で、心を落ち着けたいときなどにオススメです。

ヨガのポーズではこれが基本「禅式呼吸法」

 日本の禅宗に、古くから伝わるインド古典ヨガの流れを汲むヨガの呼吸法。鼻から普通に息を吸います。このとき下腹部の丹田(へその下の辺)を意識して、膨らませるようにしましょう。息を吸ったら、静かにゆっくりと息を鼻から吐き出していきます。

 ヨガのポーズをとる際もこの呼吸法が基本。リラックスしたいときに適した呼吸法です。 

  ヨガの系統は、「古典ヨガ」と「後期ヨガ」の2つに分別できます。古典ヨガは、2世紀から4世紀にかけて確立されたもので、その実践方法は「ヨーガ・スートラ」という書物に編纂されています。

 また、後期ヨガは12世紀から13世紀頃に身体観を基礎にして系統立てられたもので、「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」などの経典に収録されているもの。ちなみに日本の禅宗に伝わる座禅は、静的な古典ヨガの流れを汲んでいます。

関連記事:自宅ですぐに実践できる、ヨガの「鼻呼吸」。正しいやり方や効果とは?

 たとえヨガを実践している方でも、常に呼吸を意識し続けることは難しいはず。正しい呼吸法を忘れてしまったときは、「息を吸うのではなく、吸った息をすべて吐き出す」ことに意識を集中させてみてください。

<Text:早朝ランナー/Illustration:Getty Images>

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