インタビュー
2017年11月7日

ピアノ、英会話、習字。実はバレーボール以外はあまり続かなかったんです。元バレーボール日本代表・木村沙織(前編)│子どもの頃こんな習い事してました #4 (2/3)

バレーは週5日練習があったんです。学校が終わってすぐ体育館に行って、夜7時半まで練習。放課後はほとんどバレーしかできない状態で、それ以外をやめざるをえなかったんですね。火曜日と木曜日だけが練習が休みなのでどちらかに習字と英会話を入れていたんですけど、だんだん続けることが難しくなってしまいました。

――バレーボールの練習は楽しかった?

楽しかったです。市のクラブなので自分の学校だけでなくいろんな学校の子が集まっていて刺激的だったし、合同合唱コンクールなど他の学校の子が集まるイベントでも、バレーをやっていたおかげであちこちに友だちがいて。「バレーやっててよかったな」と思いました。

――学年も小学1年生から6年生まで幅広く友だちになれたわけですよね。

はい。友だちの輪が広がりましたね。夏休みも他の学校の子とプールに遊びに行ってたりしました。

――楽しかったバレーボールですが、小学4年生のときに「思い切り遊びたい」と中断したという記事を見かけました。

いや、自分が「遊びたい」というより、学校の帰りに友だちに「遊ぼう」と誘われて、毎日「今日はバレーがあるから遊べない」と断るのが性格的にすごく嫌だったんです。バレーをやめればそんな気を使わずに遊べるのに……と思ってやめてしまった。そしたら今度はバレーのクラブの友だちからしょっちゅう電話をもらうように。「なんで今日練習に来なかったの?」「早く戻ってきて、みんな待ってるよ」って。今度はそれに応えるのが難しくて、「じゃ、行く」と2週間くらいでまたバレーに戻りました(笑)。

――自分からバレーボールが嫌になって「やめたい」というわけではなかったんですね。

それはないです。けっこう厳しいクラブで合宿もあったし“楽しむ”というよりは“ガッツリ”なチームで、監督に怒られて泣いたこともたまにはありましたけど、「やめたい」と思ったことはないです。厳しく鍛えられたことがよかったのかもしれないですね。

敵とネットで区切られているバレーが合っていたんです

――バレーボールではすぐに上達していったんですか。

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