インタビュー
2017年11月20日

フットサル日本代表の若きエースが現役生活とキッズ向けコーチを両立する理由 (2/2)

そうですね!ピッチでプレーしている最中にも子どもたちから「和也コーチ!」とか「頑張れ!」とかっていう大きな声が聞こえてきますし、本当にそれは何よりのモチベーションになっています。試合でゴールを決めると、次の日のスクールで「あのゴール良かったよ」とかって言ってもらうこともありましたし、逆に「あのシュートは外しちゃダメだよ。決めないと!」なんて言われることもありました(笑)。

--そうなんですか(笑)。でもやっぱり、子どもたちは憧れのコーチのプレーを細かいところまでよく見ているんですね。

そうなんですよ。だからこそ、自分がもっともっと良いプレーを見せることができれば“フットサル選手かっこいい”とか“あんなプレーができるようになりたい!”ってさらに強く思ってもらえると思うんですよね。実際に、ある子が自分のプレーから影響を受けて“もっと上手くなりたい”って意識が変化していく様子を見ることもできたので。

--例えば、清水選手が試合で物凄いシュートを決めたら、それを見た子たちが“自分もあのシュートが打てるようになりたい!”と思ってそれまで以上に練習に励んでくれたり、ということですね?

そうなんです。子どもたちの意識の変化を見て、ただ教えるだけでなくて、ピッチで活躍することで伝えられることもあるんだと分かったんです。今季からはプロ契約になって小学生のスクールコーチからは外れましたが、今でも教えていた子たちが試合を観に来てくれているので、その子たちには最高に気持ちの入ったプレーを見せたいんです。だからこそ、ホームの墨田区総合体育館での試合ではより強い気持ちを持ってピッチに立つようにしています。

--目の前の試合で、全身全霊でプレーするからこそその背中で伝えられることがあるんですね。実際にスクールコーチをやったからこそ分かったことですね。

そうですね。高校を卒業していきなりプロになるのではなくて、スクールコーチをやりながらプレーし始めたことで経験できたことがたくさんあります。以前教えていた子たちのその後ももちろん気にしていますし、そういう子たちにもっと凄いプレーを見せて、どんどんフットサルにハマっていってもらいたい。目標としてもらえるような選手になりたいんです。僕の大きなモチベーションの1つになっています。

--そういう経験や思いがあるからこそ、プロ契約となった今もフットサル広場でコーチを続けてらっしゃるんですね。フットサル広場に参加した子どもたちが今後親御さんと一緒に試合を観に来てくれることもあるでしょうし、そうしたら普段とは全く違う一面を見ることになりますもんね。満員のアリーナでプレーする姿を見たらきっと「かっこいいなあ!」って感じるのではないでしょうか。

そうですね。フウガドールすみだの選手としてFリーグのピッチに立つ以上はやはり憧れられる存在になっていきたいと思いますし、「将来フットサル選手になりたい!」と思ってくれる子どもたちが1人でも増えてくれたら嬉しいですね。そのためにも、今後もピッチで熱い試合を見せられるように努力していかないといけませんし、同時にフットサル広場での活動も精力的に続けていきたいと思っています。

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[プロフィール]
清水和也(しみず・かずや)/フウガドールすみだ
1997年2月6日生まれ、東京都出身。小学生の頃にフットサルを始め、高校3年生だった2014-2015シーズンにフウガドールすみだでFリーグデビュー。翌シーズンにはチームトップの19得点を記録し、新人賞を受賞した。今季は第24節終了時点でチームトップの16ゴールを記録。フットサル日本代表にも定着しつつあり、日本フットサルの将来を背負って立つ選手として注目を集めている。
【フウガドールすみだ公式サイト】http://www.fuga-futsal.com/

【フウガドールすみだホームゲーム】
DUARIG Fリーグ2017-2018
第25節11月20日(月) 19:30 vsバサジィ大分
第30節12月16日(土) 14:00 vsエスポラーダ北海道
※いずれも墨田区総合体育館での開催

<Text:福田悠/Photo:長田楓、フウガドールすみだ提供>

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