元サッカー日本代表・太田宏介選手「日本代表のチームワークは世界で戦える武器」ドイツ戦で実感 (2/2)
──日本を代表することでプレッシャーは感じますか?
太田選手:招集を受けたときから、試合終了のホイッスルが鳴り終わるまで、ずっとプレッシャーを感じています。サッカーだけでなく、私生活もすべてです。まわりからの見られ方やサッカーへの姿勢はもちろん、身だしなみはすごく気にするようになりました。練習に行く時の格好など、日本代表の選手がカッコ悪かったら嫌じゃないですか。子供たちに夢を与えられるように、しっかりといいものを着て、いいものを身につけるというのは心がけていました。先輩からも言われていましたね。
武藤選手:僕も意識しています。その選手のイメージにつながるので。変わった服装をしている人、いいものを身につけている人、それぞれいますけど、いいイメージになるように心がけています。言動の部分も気をつけていますね。
──日本人が世界で戦うために必要なものとは?
武藤選手:僕らは欧米の人たちと比べたら小柄だし、筋肉の量も少なくてパワーでは勝てないんです。弓を引っ張っている時も、力が強い方が有利なのですが、そういうところで勝てないからこそ、技術や集中力など、アジア人だからこそ補えるところをどれだけ磨けるのかが重要だと思います。
──痛感した世界の差は?
太田選手:ハングリー精神ですね。僕のいたチームはアフリカ系の選手や南米の選手が多い地域で、そもそも育ってきた環境が全然違うんです。自分が活躍して稼いで、養わないと家族が生きていけない状況で、ヨーロッパに来て死に物狂いで戦っている。そもそものメンタルの差はすごく感じました。そしてそういう仲間にも勝っていかないといけないので、どこでそのモチベーションを埋めていくかというところですごく苦労しましたね。
後半では、「今の日本代表の選手たちにアドバイスをかけるなら?」というテーマも。太田選手が熱いエールを送った。
太田選手:今の逆境を楽しんでもらいたい。大舞台でスペイン代表と本気の試合をできるなんて、なかなかないこと。その状況を楽しんでほしいですね。そういう舞台で活躍して結果を残せる選手たちの集団だと思っているので。日本国民はみんなで応援したいですね!
(C)FCMZ、(C)TOYOTA
▼FIFA ワールドカップ カタール 2022特設ページ
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登壇者プロフィール
三好南穂(みよし なほ)
元女子バスケットボール日本代表。リオデジャネイロ五輪、東京2020オリンピックに出場。東京五輪では銀メダルを獲得。トヨタ自動車アンテロープスのガードとして活躍し、3ポイントシュート成功率1位、ベスト5の成績でリーグ連覇に貢献。昨シーズンで現役を引退後、トヨタ自動車のサポートコーチとしてチームを支えている。
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武藤弘樹(むとう ひろき)
トヨタ自動車所属。中学1年時にアーチェリーを始め、高校1年時に世界ユース選手権に出場。2019年ワールドカップ第1戦、第2戦にて団体で銅メダル獲得。東京オリンピックではアーチェリー男子団体で日本初となる銅メダルに輝いた。ナショナル強化メンバーとしてパリ五輪でのメダル獲得を目標に活動中。
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太田宏介(おおた こうすけ)
生年月日:1987年7月23日
出身地:東京都町田市
所属チーム歴:つくし野SSS→FC町田→麻布大学附属渕野辺高校→横浜FC→清水エスパルス→FC東京→フィテッセ・アーネム(オランダ)→FC東京→名古屋グランパス→パース・グローリーFC(オーストラリア)
ゼルビア加入年:2022年
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<Text:編集部/Photo:オフィシャル(TOYOTA、FCMZ)>