スポーツ&ヘルスケアでかなり使える。進化した「Apple Watch Series 3」の便利な新機能を総まとめ【体験レビュー】 (3/4)
《目次》
・新しいApple Watch。どのモデルを選ぶ?
・セルラー通信機能が使えると、どんなふうに便利なの?
・Series 3になって強化されたスポーツ機能とは
・初めてのスマートウォッチ。買うならApple Watch Series 3がおすすめ
Series 3になって強化されたスポーツ機能とは
Apple Watchの基本的な使い方を確認しながら、最新モデルの「Series 3」でさらに強化されたポイントも押さえていきましょう。
Apple Watchには心拍計センサーが内蔵されています。手首に着けていると心拍がリアルタイムに計測されて、ウォッチアプリで、またはペアリングしたiPhoneの「ヘルスケア」アプリから履歴を辿ることができます。ウォッチの発売とほぼ同時期に配信が始まった、最新のApple Watch向け基幹ソフトの「watchOS 4」からは、安静時の心拍が計測できるようになりました。前機種のSeries 2から対応しています。
▲心拍数はリアルタイムに計測した値をApple Watchで常時チェックできます
安静とみなされる状態が10分間続く間に、不意に心拍数が設定した値を超えた場合に通知を送信するオプションも追加されています。運動目的だけでなく、日頃の健康管理のためにもApple Watchが何かと役立ちそうです。
ヘルスケア系のアプリは「アクティビティ」がおすすめです。1日の間に体をどれぐらい動かしたか、目標を決めてゴール達成に向けてコーチングもしてくれるアプリです。計ってくれる基本メニューは「ムーブ(どれぐらい動いたか)」「エクササイズ(早歩き以上の運動)」「スタンド(1分以上立って体を動かした時間)」の3種類。
スマートウォッチやヘルスケアバンドに搭載されているエクササイズ管理系のアプリは、最初のうちは目新しくて使っていても、いつの間にか続けるのがおっくうになってしまうことがありませんか。「アクティビティ」では同じアプリを使っているApple Watchのユーザーどうしで、お互いの達成状況をシェアできる「アクティビティ共有」の機能があるので、家族や友だちと励ましあったり、競いあいながら日々の健康管理が続けられそうです。
▲目標を設定した「ムーブ」「エクササイズ」「スタンド」の3つのリングを1日の間に完成させていくアクティビティ。Apple Watchを使っている家族や友だちとアクティビティの成果を共有するとゴール達成も楽しくなりそうです
さらに最新のwatchOS 4からは、アプリがユーザーの行動を先回りして、目標をクリアできるようにコーチングしてくれる機能が付きました。1日の終わりにさしかかると「あと何分スタンドすると目標をクリアできますよ」といった感じに背中を押してくれます。目標が見えてくると、頑張る気力も高まってくるものですよね。
▲アクティビティアプリがユーザーの行動履歴を把握。ゴールが達成できるように背中を押すアドバイスをくれたり、達成した時にはねぎらいの言葉を贈ってくれます
Apple WatchはSeries 1から音楽プレーヤー機能を内蔵しています。iPhoneのミュージックアプリからファイルを転送する仕組みですが、watchOS 4からは複数プレイリストの自動追加や、よく聴くアルバム単位での転送が可能になりました。
さらに秋に予定しているアップデートでは、Apple Musicの定額制音楽配信に登録していれば音楽のストリーミング再生やBeats 1などのラジオプログラムをApple Watchのセルラーモデルで直接受信して聴けるようにもなります。AirPodsなどワイヤレスイヤホンと組み合わせれば、身軽にエクササイズと音楽を同時に楽しめるようになるのでおすすめです。
種類別のグラフィックが加わって見やすくなった「ワークアウト」アプリは、1つのセッション内で続けて複数のワークアウトができるようになりました。ワークアウトの結果はiPhoneのアクティビティアプリからチェックできます。ワークアウトの実践中に音楽を再生、選曲したくなったら画面を左へスワイプするとミュージックアプリにアクセスができます。
▲ワークアウトアプリもビジュアルが見やすくなりました。画面を右方向に向かってスワイプするとミュージックアプリに連携します
Apple WatchはSeries 2からApple Payに登録したクレジットカードによる決済や、モバイルSuicaの利用に対応。特にSuica機能は駅の改札を通るときにスマホをバッグから取り出さなくてもよくなるので、筆者もふだんから重宝しています。セルラーモデルならさらにチャージもウォッチだけでできます。
AIアシスタントのSiriは、スタンバイ状態から声による呼びかけに応答して起動する「Hey, Siri」にも対応しています。最新のSeries 3からはSiriが内蔵スピーカーを使って「話せる」ようになりました。やっぱりコマンドに対するレスポンスがあると安心ですね。音楽再生の時にはSiriに曲を探してもらうこともできます。
▲スリープ状態からAIアシスタントの「Siri」を呼び出せる、「Hey Siri」にも対応しています。電車の乗り換え情報などもApple Watchだけで調べることができて便利です
本体は50m耐水仕様なので、プールや海などの浅い水場で泳ぐときにも身に着けたままで過ごせます。もちろんジョギングやスポーツでかいた汗、雨に濡れても大丈夫ですが、バンドは革やナイロンのものよりもシリコン製のスポーツタイプを選んだ方が後のメンテナンスが楽だと思います。
Apple WatchはSeries 2から耐水仕様になっています。ただスキューバダイビングなど高水圧下でのアクティビティには不向きです。シャワーを浴びたり、キッチンに立って水仕事をしている時に装着していても大丈夫ですが、石けんや洗剤、シャンプーなどには弱いので、やはり風呂場ではなるべく身に着けない方が良いと思います。他の防水仕様のエレクトロニクス製品と同様、温泉に浸かるのも避けた方が良さそうですね。
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