インタビュー
2017年11月30日

東京パフォーマンスドール・浜崎香帆「ソフトボール部での経験を通じて人間力が鍛えられた」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#6 (2/3)

 試合でミスすると「それはバチがあたったったい」って言われるんです。

——バチですか? 何か悪いことでもしたんですか?

 例えば勉強をサボってテストの点数が悪かったりすると、それがプレイにも影響を及ぼすっていうんです。エラーしたり、三振ばかりすると、先生はそれを「バチがあたったけん、そういうプレイになったっちゃろ?」って。全部つながってるぞって言うんですよ。だから、今でも準備運動やリハーサルは手を抜かないように気をつけていますし、ステージでミスすると「あれ、なんか悪いことしたっけ?」って思いますね。

——今でも学びが生きてるんですね。

 あと印象に残ってるのが引退試合。監督には、いつも怒られてばっかりだったんですけど、そのときだけ褒めてくれたんです。しかも、本当は先輩たちの代で違う学校に行くはずだったのに、「私たちの代まで見たい」って残ってくれたみたいで。最後に「お前らのおかげで楽しかった」って泣きながら言ってくれて。そのときはみんなで泣きました。部員全員が「当時はこわかったけど、恩師だ」って言ってます。

部活はとにかくハードだったけど、疲れ知らずだった

——ソフトボール部は週にどれくらい練習があったのでしょうか?

 たまに月曜日が休みになるくらいで、ほぼ毎日。放課後の15時とか16時くらいから20時まで。中学校のなかでいちばん厳しい部活として有名だったし、けっこう強かったんですよ。いちばん勝ち上がったときは県大会でベスト8まで進みました。

——それだけ活躍している部活だと校内でも有名になりそうです。

 大会で入賞すると表彰されるので、けっこう知られてたと思います。いつもユニフォームかジャージなのですぐわかるんですよ。「あ。ソフト部の人だ」って。逆に制服を着てると驚かれるくらい(笑)。

——どんな練習メニューをこなしていたんですか?

 夏は試合シーズンなので、アップした後にキャッチボール、バッティング、ノックをして自主練。冬はシーズンオフになるから体力作りとしてランニングと筋トレばかりしていました。これがとにかくキツくて。グラウンドに寝転がって腹筋を200回。そのあとすぐに背筋、腕立てを3分。それをずっと続けるから休憩がほとんどなかったです。

——話を聞くかぎり守備練習のノックも厳しかったんじゃないですか?

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