ストイックすぎるマラソン生活は禁物。ドラマ『陸王』でマラソンランナーを熱演中の芸人・宇野けんたろうを直撃!(前編) (2/3)
とは言っても、入学してみたらやっぱり下から数えた方が早いくらいの実力でしたけど。それでも有難かったですね。
――高校3年間は陸上部で頑張ったわけですよね。
監督がとりあえず3年計画で全国高校駅伝に出ようと。当時、うちの高校は弱小チームだったんですが、目標を掲げて3年間、雑草魂で頑張ろうと。1年で都大会12位になり、2年で都大会4位に。3年で見事優勝して全国大会に出場できました。
――まさに努力と根性の結果ですね!
でも、本当に厳しかったですよ。マジでスポコンの世界。今でも「あ~キツかったな~」っていう思い出しか蘇ってこない(笑)。
――高校卒業後の進路については、具体的に考えていましたか?
周りのみんなは大学が決まっていたんですけど、僕は悩んでいましたね。箱根駅伝にも憧れはあったんですが、全国大会に出た時に他の選手とのレベルの差に気づいてしまって。中学時代の都大会の時の比じゃない、日本一になる奴らの凄さを肌で感じた時に迷いが生じてしまったんです。
――そして結果的には、お笑いの道へと進んでいったわけですよね?
もともと人を笑わせることが好きだったので、マラソンとお笑いを天秤にかけてお笑いを選びました。東京NSC(吉本総合芸能学院)に入って、そこからはそんなに走らなくなりましたね。不摂生しないために軽くランニングをする程度になっていきました。
現在の体脂肪は3%! 宇野流のランニングスタイル
――そこから「マラソン芸人」と呼ばれるほどのストイックなトレーニングに励むようになったのには理由があるのですか?
はっきりとしたタイミングは、2009年のホノルルマラソンですね。ここで年代別の6位に入ったんですよ。2万4000人くらいのエントリーの中で。その時から本当にいろんな周りの人たちに「マラソンをやるべきだ」って言われたんですよ。芸人の先輩たちからも「芸人としての武器を1つ持っておいた方がいい」とアドバイスもされて、確かにその通りだなと思いまして。
――なるほど! それが転機になったんですね。でも、ホノルルマラソンを走る前って、普通ならそうとう練習するものなんじゃないですか?