
「大人の発達障害(ASD)男性」の恋愛傾向とは。よくあるトラブル事例と対処法 (2/4)
相手に嫌われないために、ASD男性が意識すべき恋愛ポイント
恋愛において、自分の気持ちを大切にすることと同時に「相手の気持ちを尊重すること」が大切です。
ASDの特性があると、空気を読むのが苦手だったり、距離感の取り方が独特だったりすることがあります。しかし、自分の特性を理解し、ポイントを押さえることで誤解を防ぎ、相手に嫌われることを避けられます。
今回は、ASDの男性が恋愛で相手に嫌われないために意識すべきポイントを5つ紹介します。
「好意の伝え方」を調整する
ASDの人は「好きな気持ちをまっすぐ伝えたい」と思うことが多いですが、相手にとっては「気持ちを押しつけられている」と感じることもあります。
恋愛心理学的には、段階的なアプローチのほうが相手に受け入れられやすいとされています。以下の3つを振り返ってみましょう。
チェックポイント
• 突然の告白は避け、まず相手の気持ちを確かめる
• 相手の非言語的サイン(視線、表情、身体の向き)を観察し、好意的な態度かを確認する
• 一度断られたら、無理に説得しない(恋愛心理学的に、しつこいアプローチは逆効果とされる)
NG例
「○○さんのことが好きです!付き合ってください!」(いきなりすぎると驚かれる)
「どうしてダメなの?」(相手の気持ちを無視すると嫌われる)OK例
「○○さんと話してると楽しいなって思う」(軽めの好意を伝える)
「もし迷惑じゃなかったら、今度ご飯でもどう?」(いきなり告白せず、段階を踏む)
好きな相手の力になりたいからといって、相手のすべきことを先回りしてやってあげたり、よかれと思って手助けをするのも、もしかすると相手の負担になっているかもしれません。相手には相手の事情があるためです。
「相手のプライベート」を尊重する
ASDの人の中には、興味を持つと対象に強く執着する傾向(過集中)があるため、適切な距離感を保つことが重要です。
相手が距離を取りたがっているときにグイグイいくと「しつこい」「ストーカーのようで怖い」と警戒心を抱かれてしまいます。
チェックポイント
• すぐに深い話をしない(関係性ができていないと依存を感じさせるため)
• 連絡頻度を相手に合わせる(毎日連絡しないと不安、はNG)
• 個人的なことを根掘り葉掘り聞かない(「なんで?」を繰り返さない)
NG例
「昨日どこ行ってたの?」「なんでLINEすぐ返さないの?」(詮索しすぎると重い)
「〇〇さんの予定を知りたいから教えて」(束縛っぽくなる)OK例
「忙しそうだけど、無理しないでね!」(相手の都合を気遣う)
「時間があるときに、また話せたらいいな」(相手に選択肢を与える)