インタビュー
2018年7月30日

SKE48・鎌田菜月「センターに選ばれるだけがすべてじゃない」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#13 (2/3)

警察官になりたくて始めた剣道

——高校では剣道部を選んだそうですね。

その当時、警察官になりたいと思っていて。それには武道の初段が必要で。私が通っていた高校は、警察官や自衛官になった方も多く、その参考書が部室にあったりして環境が整っていたんです。長く続けるつもりで防具も買ったんですけど、高校1年の秋にSKE48のオーディションに合格して続けることができなくなりました。でも、初段だけは絶対に取りたいと思っていたので、合格するまでは頑張りました。

——初段はいつ頃取得したんですか?

もうSKE48に入った後だったので、高校2年になってからだったと思います。その後は大会のための練習もあるので、「自分がいても邪魔だろう」と思って抜けたんですけど、部の籍は残してもらっていたので、打ち上げに顔を出したりしてました。

——アイドルの活動と両立していた時期があったんですね。

そうなんですけど、周りにレベルが高い方が多かったので、自然に引き上げられた感じです。学年が1つ上の先輩に愛知県の体力測定で1位になった方もいて、すごく強かったんです。向かい合うと怖いくらいで、動くと絶対に打たれるってプレッシャーがすごかったです(笑)。

——弓道や剣道は姿勢が重要だと思うのですが、バレエで鍛えた姿勢が役に経ったこともあるのでしょうか?

うーん、どうだろう…。イメージで言うと、バレエは上から吊られてる感じ。でも、武道は地面に体を据え置く感じなので、ちょっと違いますかね。丹田(たんでん)を意識するのは通じるところもあるんですけど。

——どちらかと言うと逆のイメージなんですね。

そうですね。剣道は少し反り腰になるんですけど、バレエは絶対に反らないですし。だから、剣道で「姿勢を良くして!」と言われて、自分は直したつもりでいたら「腰!」って指摘されて戸惑うこともありました。

——ちなみにラグビー経験もあるとのことですが、これはいつ頃やっていたんですか?

ラグビーは高校の授業でやっただけです(笑)。毎年冬になるとやっていて。

——女子がラグビーというのもすごいですよね。

私の高校は山の上に校舎があったので、野球のように球が遠くに飛ぶ部活がなくて。その代わりに力を入れていたのがラグビーだったみたいです。本当は男子にもやらせたかったらしいんですけれど、本気になって怪我するといけないからということで女子だけがやってました。

——タックルなども練習したんですか?

タックルもやったし、スクラムも組みましたよ。肩と胸で当たらないといけないとか、しっかりしたぶつかり方じゃないと鎖骨が折れるとか習いました。

——本格的ですね(笑)。

当時はそれが当たり前だと思ってたんですけど、けっこう珍しいらしいですね。

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