2018年7月28日

2020年の舞台に立つために。3人制バスケ・根岸夢が見据える東京五輪(後編) (2/2)

 代表選考の基準が分からないというのは、選手にとってもどかしい気持ちが拭えないでしょう。だからこそ全力を尽くし、あとは結果を待つしかありません。そうなれば強みを伸ばすと共に、弱みを自覚したうえで補うことも大切なはず。根岸選手は、自身の改善すべき弱みについて、次のように話してくれました。

「もっとも大きな課題は、モチベーションを作ることですね。私は“自分のために”という気持ちがいまいち持てません。親が見に来てよろこんでくれるなど、周囲にモチベーションを生み出すタイプなんです。周囲は応援してくれているし、今のところ大丈夫ですけどね(笑)あとは、もちろん判断力を磨くこと。シューティングガードという私のポジションでは、試合の流れを読み、誰を活かすかなどを瞬時に考えて判断することが重要です。これは5人制バスケットボールにはないものなので、まだまだ磨き続けなければいけません。あとは、とにかく自分に自信を持てるようになることですね」

 自分自身と向き合い、東京オリンピックという目標に向けてひたむきに取り組まれている根岸選手。自分より周囲のよろこびがモチベーションになるという言葉は、彼女らしさを感じる印象的なものでした。まもなく旅立つニュージーランド留学を経て、1年後、どのようなプレイを見せてくれるのか。その取り組みに、ぜひご注目ください。

[プロフィール]
根岸夢(ねぎし・ゆめ)
1993年生まれ、群馬県出身。両親の影響で小学1年生からバスケットボールを始め、大学4年生まで体育会で競技に取り組む。卒業後は一般企業に就職し、バスケットボールはサークルにて活動。先輩からの誘いで2018年3月より「3×3」チームの湘南サンズに所属。2018年4月には全国大会優勝を果たし、現在は東京五輪出場を目指して活動している。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】http://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>

1 2