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走ることに魔法があるとしたら、それは継続からしか生まれない。ランナーに贈る、作家ジョン・ビンガムの名言集

 市民ランナーが走ることについて書かれた本といえば、村上春樹氏の『走ることについて語るときに僕が語ること』(著者:村上春樹/出版社:文藝春秋)を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

 この本の冒頭に出てくる「Pain is inevitable, Suffering is Optional(痛みは避けがたいが、苦しみはこちら次第)」というフレーズは、よく英語のウェブサイトやSNSでも引用されます。もっとも、このフレーズは村上氏のオリジナルではなく、氏が以前に新聞を読んでいて、目に留まったあるランナーの言葉を引用したものだそう。

 このフレーズがランナーへの名言として引用されるとき、同時に目にすることが多いのが「ジョン・ビンガム(John Bingham)」という作家の言葉です。ここでは、ジョン・ビンガム氏について、どのような人物なのかご紹介します。

ジョン・ビンガム氏とは

 ビンガム氏は40代でマラソンを始めた市民ランナーです。フルマラソン45回に加え、数えきれないほどの5km・10km・ハーフマラソンを走ってきたそうです。よたよた走る姿がペンギンに似ているからという理由で、自身のニックネームを「ペンギン」と称しているビンガム氏。ランニング雑誌『Runner’s World』に連載コラムを執筆したことで知られており、走ることに関する本を何冊か出版した作家でもあります。

 ビンガム氏の一般的な知名度は、村上氏の足元にも及びません。2020年1月時点では、ビンガム氏の著作は日本語に翻訳されてないようです。Amazonでビンガム氏の本を検索してみても、英語のものしか出てきません。しかし、その数々の名言は、英語圏のランナーたちにとって記憶に残るものとなっています。

ジョン・ビンガム氏の名言を紹介

 ランナーを元気づけてくれるビンガム氏の名言について、いくつかピックアップしてご紹介しましょう。以下、筆者による翻訳です。

「走り出せば、それだけであなたはランナーだ。どれだけ速く走るか、どれだけ遠くまで走るかは問題ではない。今日初めて走り始めた人も、20年走り続けている人も、みな等しくランナーだ。パスすべきテストもなければ、取得しなくてはいけない資格もない。会員証だって必要ない。ただ走るだけだ」

「ゴールしたことは奇跡ではない。スタートラインに立つ勇気を持てたことが奇跡なのだ」

「すべての一歩は、あなたを前に進めているということを覚えてほしい。あなたが走り続ける限りは後ろには行かないのだ。同じように、あなたがランニングシューズに足を入れるたび、あなたは昨日までとは違う人間になっている。それはとてもすばらしいことだ」

「長距離走のトレーニングは、ポジティブかつ建設的な意味での自分勝手さの一側面でもある。スタートラインに立ったとき、あなたには自分自身以外なにもない。誰もあなたのために1歩も走ってくれない。誰もあなたを助けてはくれない。走り続けるために何をするかを決めるのはあなた自身だ。あなた以外の誰でもない」

「ランナーであるということは、自分の本当の姿から目を逸らしてはいけないということだ。そしてより正直にならなくてはいけない。今のあなたより速いランナーであるふりをすることはできないし、もっと練習をしたと誤魔化すこともできない。ランナーであるふりだってできはしない。実際に走ってみせるまでは」

「走ることに魔法があるとしたら、それは継続からしか生まれない。走ることがいつも楽しいわけではない」

「ランナーとして進歩するということは、腹立たしいほど時間がかかり、得るものは少ない過程のことだ。少しずつ距離を伸ばし、少しずつペースを上げ、そしてほんの小さな成果をオリンピックで金メダルを取ったようによろこばなくてはいけない。走るたびに道路やトレッドミルにお金を払うようなものだ。そしてそれはあなたの肉体的限界点を探し、けっして諦めない精神力を身につけることだ。今のあなたが持っているすべてのものを投じて、少しでもよりよいアスリートになるための努力をし続けることだ」

 心に刺さった名言はありましたか? ぜひこれらの名言を胸に、走ることを楽しんでください。

ジョン・ビンガム氏公式ホームページ
https://www.johnbingham.com/

[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani

<Text:角谷剛/Photo:Getty Images>

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