2018年10月31日

「朝から疲れている」。全国14万人の睡眠調査でわかったその背景とは

 毎日、きちんと睡眠は取れていますか? 一般社団法人ストレスオフ・アライアンスが、全国の男女14万人に対して行っている大規模調査「ココロの体力測定」をもとに、「睡眠」に関する結果をまとめています。

人によって異なる睡眠時間。休日はやっぱりお疲れ気味

 まずは平均睡眠時間から。男女ともに平日は「6~7時間」、休日は「6~8時間」がもっとも多い結果になりました。

 一般的に理想とされる睡眠(6〜8時間)を確保できている人は、全体の3割前後。一方では「5時間未満」睡眠という人も。その数は平日で男性が20.5%、女性14.5%と多めです。しっかり休養したい休日でも、男性14.6%、女性9.7%は睡眠時間を確保できていない実情が明らかになりました。

 年代別でみると、20代は男女ともに休日は「8時間以上」睡眠する割合が高いようです。普段(平日)の疲れが溜まっていることが見てとれますね。

朝から疲れている人が多い

 こうした日頃の疲れ。今回の調査では、20~30代における男女の4〜5割が「朝から疲れている」と回答しており、疲れを翌日の朝にも持ち越してしまっていることが分かります。

 そんな実態の背景か、20~50代の男女5割以上が「ベッドに入る直前のスマホ操作」は「ある」と回答しており、とくに男性20~30代では6割、女性20代では8割を超える結果となっています。スマートフォンなどから発せられるブルーライトは、睡眠の質に影響を与える可能性が指摘されています。翌日に疲れを残さないためにも、こうした習慣を改善していった方がよさそうです。

土地や職業も、睡眠時間に影響している?

 睡眠時間に土地柄や職業柄は関係しているのでしょうか。今回の調査では、都道府県別・職業別の睡眠時間も明らかになっています。

 まず、都道府県別で「5時間未満」睡眠の割合が多かった県は、男性は「徳島県」「沖縄県」「島根県」。女性は「山梨県」「佐賀県」「沖縄県」となりました。男女とも上位に入っているのは「沖縄県」という結果です。これはなんだか意外?

 職業別では、男性は畜産・林業・漁業などの「1次産業職種」や「運転手」が上位になりました。女性は「ガソリンスタンドスタッフ」「運転手」「飲食店」「医師・歯科医師」などの職種で、「5時間未満」と睡眠時間が短い傾向になりました。

 睡眠時間の短さは、慢性疲労や自律神経の乱れにもつながります。これらが引き起こすストレス性疲労は、場合によっては通院が必要なケースもあるので要注意です。多忙な現代社会ですが、可能な限り、睡眠の量や質にはこだわりたいものです。

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<Text:辻村/Photo:Getty Images>