2020年5月28日

アディダスとオールバーズがパートナーシップ締結。二酸化炭素排出量の低いシューズ開発を目指す

 地球温暖化をはじめとした気候変動問題。私たちも、一人ひとりができることから始めていくべき段階に達しています。できれば、トレーニング中もこうした課題に取り組みたいところ。まずは、日々使用するアイテムから変えてみては。

 adidas(アディダス)allbirds(オールバーズ)が、フットウェア業界の二酸化炭素排出削減に向けてパートナーシップを締結。互いの革新的な技術を共有しつつ、商品開発にのぞむことを明らかにしました。

史上もっとも二酸化炭素排出量の低いシューズ開発を目指す

 今回、両社が発表したパートナーシップは、生産過程やサプライチェーンを革新するほか、再生可能素材を使用することで、二酸化炭素排出量のもっとも低いスポーツシューズを開発することが目的。業界でも最高峰を誇るアディダスのアスリートシューズに、オールバーズのライフサイクル測定ツールを使用。総合的な二酸化炭素排出量が計測されます。

 すでにアディダスは「End Plastic Waste」として、2030年までに自社の二酸化炭素排出量を30%削減し、2050年までにカーボンニュートラル達成という目標を掲げているほか、オールバーズは「Tread Lighter」プログラムを掲げ、事業全体の二酸化炭素排出量を測りながら削減する取り組みを目指しています。両社がタッグを組むことで、これらの動きをさらに加速することができるというワケです。

 今回のパートナーシップについて、オールバーズ共同CEOのティム・ブラウン氏は、「全世界における温室効果ガス排出削減は急務であり、その課題解決はオールバーズやアディダスといった個々のブランド以上に大切です」と話しているほか、「これは、地球上の全人類が取り組むべき課題であり、企業同士の競争よりはるかに重要です。私はこのパートナーシップが将来のよりサステナブルな、ゼロ・カーボン社会の実現に向けての先例となることを期待しています」とコメント。

 一方のアディダス ブランドストラテジーのヴァイスプレジデントであるジェームズ・カーンズ氏は、「アディダスとオールバーズは、サステナビリティ(持続可能性)について、ただ話し合うのではなく、進歩を促し、実際に行動するブランドであり続けたいと考えています」と説明。「両ブランドは近年、サステナビリティにおいて革新的な成果を出しており、その実績はフットウェア業界の基準に影響を与えるきっかけになりえます」と語っています。

 具体的な商品の発表にまでは至っていないものの、私たちができるところから始めるという意味では、比較的取り組みやすそうな今回のプロジェクト。ハイパフォーマンスで地球に優しいシューズの登場を待ちたいものです。

<Text:辻村>