インタビュー
2018年12月12日
もう一度、陸上で。寺田明日香が7人制ラグビーから陸上競技に転向し、東京2020を目指す理由[特別インタビュー] (2/3)
― 陸上競技に戻る決断をしたのはいつごろですか?
はっきりと決断したのは、「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」が終わった10月です。2020年に向けてチームを作り上げていく時期でもありました。そのとき自分の存在が、果たしてラグビーをやっていていいのかと。2020年までに自分を仕上げることができるのかと。
最終戦もスタメン出場させてもらい、チャンスもありました。ただ、チャンスのときに自分が思い描いている動きができなかったり、ラグビー特有の視野を持つことができてなかったりと反省点も大きくなっていったんです。
今28歳なので、2020年には30歳、これがラストチャンスになるかもしれません。ラグビーからは、数えきれないほどの力をもらいました。陸上では個人競技でしたが、大切な仲間と話しながらプレーするスタイルは、私にとって新鮮な経験でした。
トレーニングでは、これまで行なっていなかったメニューが加わったことで脚力が鍛えられています。メンタルもフィジカルも鍛えられたことは、陸上競技でも必ず活かせると思っています。特に走力は、まわりからも「明日香、ラグビー始めて、足が速くなったよね!」と言われる機会が増えていたので、自信にもなっていました。その意味では、ラグビーには感謝しかありません。
―ラグビーでは、芝生の上で走っていたことで、陸上とは違う脚力が鍛えられたのかもしれませんね。決断について、家族へ相談はしましたか?
実は、夫より母が先でした!(笑)。陸上選手だった母は、いつも私のケガを心配しつつ、「陸上にはいつ戻るの?」って聞いていたくらいなので。夫は次です(笑)。ただ衝撃が大きかったのか、はたまた予想していたのか、反応が薄かったことを今でも覚えています。