知っておきたいスポーツボランティアの存在や役割。東京マラソンでその裏側を取材した (3/3)
ランナーを支えるボランティアの存在
そして迎えた東京マラソン当日。朝からしとしと降り続く雨に、だんだん下がっていく気温。ランナーはもちろんのこと、ボランティアの皆さんも寒くて大変だったはず。それでも朝早くから集合し、レインコートをかぶり全力でランナーのサポートをしていました。
インフォメーションからコース整理、エイドステーション(給水所)。各ポジションで、一生懸命活動に取り組むボランティアの方たちにお会いすることができました。ボランティアの皆さんがサポートするのはランナーだけではありません。一般の人々の通行ルートを案内したり、ゴミを回収したりと、マラソンを続ける上で快適な環境が保たれるように気を配っていました。
蔵前・浅草ブロックでコース整理をしていたTOKOさんは、今日のために宇都宮から参加されたそう。
——東京マラソンのボランティアに参加しようと思ったのはなぜですか?
もともと東京マラソンを走りたくてランナーとして応募したけれど、外れてしまったのでボランティアで申し込みました。参加は初めてです。
——大変なことなどはありましたか。
初めてだったので流れがうまくわからなかったり、東京に住んでいないので道(通行ルート)を尋ねられてもわからなかったりしました。でも、周りの方が助けてくれました。あと、最初はとにかく寒かったのですが、だんだん温まってきましたね(笑)。
——参加してみていかがでしたか。
あっという間でした。東京マラソンにはここ4、5年ずっと応募しているのですが、なかなか当たらず……。実際の空気を感じることができてうれしかったです。来年はランナーとして走りたいと思っていますが、ボランティアとしても参加したいですね。本当に活気があって楽しかったです。
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東京マラソンに限らず、スポーツボランティアは選手を一番近くで支えることのできる存在。また、決してひとりではできない取り組みです。スポーツをすること、スポーツをする人々を支えること、たくさんの人の思いがあってスポーツボランティアが成り立っていることが今回の取材を通じて分かりました。
<Text & Photo:山下茜(アート・サプライ)/写真協力:一般財団法人東京マラソン財団>