筋トレ「クランチ」の効果的なやり方とは。腹筋に効かせるコツ、3種類のアレンジトレーニング (3/3)
イマイチ効果が出ない人が見直すべきポイント
クランチを続けてもあまり効果が出ていない人は、どのような点を見直すとよいでしょうか。
背中をきちんと丸めているか
まず背骨を丸める動作に問題がないかを確認しましょう。とくに胸郭(胸まわりの骨)の動きが悪いと、背骨を正しく丸められず、効果が半減することがあります。
胸郭の動きを改善するためには、正しい呼吸法を身につけることが重要です。お腹と胸部を使った呼吸を意識することで、胸郭が柔軟になり、背骨を正しく動かせるようになります。
以下の写真の動作をチャレンジしてみてください。呼吸と体幹の安定性を改善し、胸郭の動きを引き出すのに役立ちます。
クランチの種類とアレンジメニュー
ここからは、クランチのアレンジメニューとなります。
バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、腹直筋のほか腹斜筋、股関節屈筋を効果的に鍛えるエクササイズで、体幹の強化にも役立ちます。
1.床に仰向けになり、膝を90度に曲げて持ち上げます。手は頭の後ろに軽く添え、首をリラックスさせます。
2.腹部を引き締め、深呼吸を行います。このとき、胸郭をしっかりと丸めることを意識します。息を吐きながらお腹を引き締め、胸部を収縮させるようにします。
3.息を吐きながら、右ひざを左肘に向かって引き寄せます。同時に、左肩を持ち上げて体をひねり、腹斜筋をしっかりと使いましょう。ここでも、胸郭を丸め込みながら、腹筋の収縮を意識します。
反対側も同様に、左ひざを右肘に近づけます。この動作をリズミカルに繰り返し行いましょう。10〜15回×2〜3セットが目安です。
バイシクルクランチは、呼吸と動作の連動が重要です。息を吐きながら体をひねり、吸いながら元の位置に戻ります。胸郭をしっかりと丸め込むことを忘れずに!
サイドクランチ
サイドクランチは、腹斜筋や体幹(腰部の安定性)を重点的に鍛えるエクササイズです。体の側面を引き締め、ウエストラインを強化するのに効果的です。
1.床に横向きに寝て、下側の腕は床に伸ばし、上側の手は頭の後ろに軽く添えます。両膝を軽く曲げましょう。
2.息を深く吸い、腹部を引き締めます。このとき、胸郭をしっかりと丸めることを意識します。
3.息を吐きながら、肋骨と骨盤を近づけるイメージで、上体を床から持ち上げます。背中全体ではなく、脇腹を絞るようにして動作を行いましょう。
持ち上げることよりも、背骨を丸めることにフォーカスし、腹斜筋をしっかりと収縮させます。
4.ゆっくりと息を吸いながら、元の位置に戻ります。片側10〜15回×2〜3セットを行いましょう。
リバースクランチ
リバースクランチは、腹直筋下部(下腹部)と腹斜筋、股関節屈筋を鍛え、とくに下っ腹の引き締めに役立ちます。
1.床に仰向けになり、膝を曲げて両足を持ち上げます。膝は90度に曲げ、太ももが床と垂直になるようにします。手は体の横に置き、床に軽く押し付けます。
2.息を深く吸い、腹部を引き締めます。このとき、胸郭をしっかりと丸めることを意識します。
3.息を吐きながら、腹部の筋肉を使って骨盤を床から持ち上げます。このとき、太ももの前面の筋肉を過度に使わないよう注意し、腰が反らないように気をつけます。
4.ゆっくりと息を吸いながら、骨盤を元の位置に戻します。10〜15回×2〜3セットを行いましょう。
監修者プロフィール
トレーナー山岸 慎
2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS
・パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
・ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)
<Edit:編集部>