
筋肉が少ないとどうなる?筋肉量を増やしたいけれど…筋肉は何日でついて、何日で落ちるのか (1/2)
筋肉量が少ないと、疲れやすくなったり、代謝が落ちて太りやすくなったり、将来的には転倒や寝たきりのリスクも高まります。
一方で、筋肉は一朝一夕にはつかないですし、せっかく鍛えても油断するとすぐ落ちてしまう――筋肉は強いのに “儚い”のです。
筋肉量が少ないと体にどんな影響があるのか。効率的に筋肉を育てて守るコツとは。パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS(スタジオコンパス)のトレーナー・山岸慎さんが解説します。
筋肉が少ないと、体にどんな影響が出る?
筋肉量が少ないと、まず最初に影響が出やすいのが「身体を動かす能力の低下」です。
一般的に「動き」というと、A地点からB地点へ移動するイメージを持たれがちですが、実は同じ場所に“とどまる”ことも動きの一種です。
たとえば、椅子に座って姿勢を保つことや、立ち続けることなどは、「維持する」という動作にあたります。
筋肉が不足すると、この姿勢を保持する力=静的な動作能力が低下します。その結果、姿勢が崩れやすくなり、関節の動きが制限され、身体全体の動作の質が低下していきます。
さらに、身体活動の質が低下すると、日常の動きが少なくなり、次第に代謝の低下や血流の悪化、免疫力の低下といった内科的な健康面にも影響を及ぼすようになります。
つまり、筋肉が少ないということは、体を支える・動かすという基本機能だけでなく、健康全体にも深く関わっているということです。
こんな症状は筋肉量が減っているサイン!
- 前は何の問題もなくできていた動作に違和感がある
- 体重は変わっていないのに、身体のサイズがなんとなく細くなった気がする
こういった感覚がある方は、筋肉量の減少が進んでいるサインかもしれません。
筋肉は体重計の数字だけでは把握しにくく、見た目や動作の中で初めてその変化に気づくことも少なくありません。
とくに、体重が変わらないのに“細くなった”と感じる場合は、筋肉が減って脂肪が増えている可能性もあります。
こうした変化を放置してしまうと、パフォーマンスの低下だけでなく、姿勢や代謝の悪化、さらには不調やけがのリスクにもつながるため、早めに筋肉量の維持・改善に取り組むことが大切です。
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