チューブトレーニング
フィットネス
2025年8月20日

関節にやさしく筋肉に効く!チューブトレーニングの効果と筋トレ10選 (3/3)

おすすめのチューブトレーニングメニュー10選

1本で全身をまんべんなく鍛えられるチューブトレーニング。胸・背中・腹筋・下半身を中心に、部位ごとのおすすめメニューを、10種目紹介します。

使用するチューブの目安

このメニューでは、主に以下のようなチューブを想定しています。

長さ:約120〜150cmのストレートタイプ(エクササイズバンド)または30〜35cmのループバンド
強度:初心者〜中級者向けのライト〜ミディアム
幅:足にかける下半身メニューでは2.5〜5cmの幅広タイプが快適
素材:ゴム製・布製どちらでも可。布製のほうがズレにくく快適に使えます

特にループバンドの場合は、伸ばしたときにしっかり張力がかかる伸縮性があることが重要です。使用時に2倍程度に伸びても適度な抵抗があるものを選ぶと、可動域をしっかり使えて効かせやすくなります。

チューブは動作中ずっとテンションがかかっている状態を保つことが大切です。たるんでいると負荷が抜けてしまうため、伸縮性と反発力のバランスを見て選びましょう。

胸・腕・肩まわり

1. チューブチェストプレス(胸)

胸の筋肉(大胸筋)を鍛える、押す動作の基本種目です。

<やり方>椅子に深く座り、チューブを背中に回して背もたれに挟むか体で押さえて固定します。両手でチューブの端を握り、肘を軽く曲げた状態から前方へ押し出すようにして動作します。大胸筋を意識しながら、肘が肩よりも下がらないよう注意しましょう。

2. チューブショルダープレス(肩)

肩全体、とくに三角筋を刺激する代表的なプレス種目です。

<やり方>椅子に座った状態で、チューブの中央を足裏で踏み、両手で端を持ちます。肘を曲げた位置から頭上に向かってまっすぐチューブを押し上げます。三角筋に刺激が入るよう、姿勢を崩さずに行うことが大切です。

3. チューブキックバック(二の腕)

チューブキックバック(二の腕)

二の腕の裏側(上腕三頭筋)を引き締めるトレーニングです。

<やり方>椅子に座り、片手でチューブの端を持ち、反対側を太ももや椅子の脚などで固定します。肘を後ろに引き、そこから肘を伸ばすようにして腕をまっすぐにします。上腕三頭筋の裏側に効かせる意識を持って行いましょう。

背中・体幹

4. チューブローイング(背中)

ハンドル付きチューブ

背中全体、特に広背筋と肩甲骨まわりを鍛える引く動作の種目です。

<やり方>床または椅子に座り、両脚を前に伸ばした姿勢でチューブを足裏にかけます。両端を握り、肘を体側に沿わせるように引き、肩甲骨をぐっと寄せるようにして背中を収縮させます。腕だけで引かず、背中全体を使って動かすことが重要です。

5. チューブデッドリフト(背面・体幹)

背面全体と体幹を同時に鍛えられる、姿勢改善にも有効な種目です。

<やり方>椅子に座った状態でチューブの中央を両足で踏み、両端をしっかり握ります。背筋を伸ばしたまま前傾姿勢をとり、そこからゆっくりと上体を起こします。動作中は背中を丸めず、ヒザと股関節を支点にして動かすのがポイントです。腰を反らさず、体幹を意識して行いましょう。

腹筋

6. チューブクランチ(腹直筋)

ケーブルクランチのやり方

※動作イメージ:写真はケーブルマシンでクランチをやっている様子

腹筋の中央「腹直筋(シックスパック部分)」を集中的に鍛える種目です。

<やり方>ドアアンカーなどでチューブの中央を高い位置に固定します。椅子に深く座り、チューブの両端を手で握って頭の後ろまたは胸の前に構えます。背筋を伸ばした状態から息を吐きながらゆっくりと上体を前方へ丸め、おへそをのぞき込むようにします。腹直筋の収縮を意識し、戻すときもチューブの張力に逆らうようにゆっくり戻します。

7. チューブツイスト(腹斜筋)

ウエストのくびれに関わる腹斜筋を刺激するツイスト系種目です。

<やり方>チューブの中央を両足の裏に通して座り、両端を手で握ります。姿勢を正して両肘を軽く曲げたまま、息を吐きながら上体を左右にひねります。ひねるときにお腹から動かす意識を持ち、腹斜筋に刺激が入るようにします。腕の力に頼らず、体幹を軸にツイストするのがポイントです。

下半身

8. チューブスクワット(太もも・お尻)

太ももとお尻をまとめて鍛える下半身の王道トレーニングです。

<やり方>椅子に浅く腰かけ、足でチューブの中央を踏んで固定します。両手でチューブの端を持ち、肘を曲げて肩の高さまで引き上げた状態で構えます。そのまま立ち上がり、膝と股関節を曲げてゆっくり腰を落とします。太ももとお尻に効かせる意識で、反動を使わずに行いまし

9. チューブレッグカール(ハムストリング)

太ももの裏側(ハムストリング)を鍛える脚トレーニングです。

<やり方>椅子に浅く座り、チューブの両端を足首にかけて固定します。脚の付け根あたりまたは足裏でチューブを踏んで張力をかけます。片脚ずつ膝をゆっくり曲げ、かかとを太もも側へ引き寄せるように動かします。太ももは動かさず、ハムストリングに集中して動作を行いましょう。戻す際もゆっくりコントロールすることで効果が高まります。

10. チューブサイドオープン(中臀筋)

中臀筋を集中的に鍛えられる、お尻の横を引き締めるための種目です。

<やり方>椅子に座った状態でループチューブを太ももか膝の上に装着します。両足を肩幅に開いた状態から、片膝を外にゆっくり押し出すようにして動かし、戻します。その場で脚を開閉する動作を繰り返します。反動を使わず、膝が内側に入らないよう注意しながら、中臀筋を意識して動作しましょう。

カニ歩きでお尻の引き締め。ゴムバンドを使った「サイドウォーク」

効果を高めるためのポイント

チューブトレーニングの効果を最大限に引き出すには、正しい使い方だけでなく、フォームや負荷の調整、トレーニング頻度の工夫も欠かせません。以下のポイントを意識することで、より短期間での成果につながります。

常に張力を保つ

チューブはたるむと負荷が逃げてしまいます。スタートポジションから動作中まで、常にチューブにテンションがかかっている状態を維持しましょう。筋肉への刺激が持続し、効率的に鍛えられます。

フォームを最優先にする

反動を使ったり、スピードに頼った動作では筋肉にうまく効きません。ゆっくりと筋肉の収縮と伸展を意識し、丁寧に動くことで狙った部位にしっかり効かせることができます。

回数・負荷は「ギリギリ」で設定

目安は1セット10〜15回。最後の2〜3回が「きつい」と感じる程度が理想です。軽すぎると筋肉に刺激が入りづらく、重すぎるとフォームが崩れる原因になります。

筋肉痛があるときは無理をしない

筋肉が回復する時間も大切です。筋肉痛が残っている場合は休養日に充てるか、他の部位を鍛えるようにメニューを調整しましょう。

食事と睡眠もトレーニングの一部

どれだけ筋トレをしても、栄養と休息が不足していると成果が出にくくなります。たんぱく質を意識した食事と、十分な睡眠を確保することで、体の回復と成長をサポートできます。

腹筋を割るには食事が9割!タンパク質の食事メニューと摂取タイミング

よくある質問Q&A

チューブトレーニングを始めようとすると、道具の選び方や継続のコツなど、さまざまな疑問が浮かびがちです。ここでは特に多く寄せられる質問にお答えします。

Q. 100均のチューブでも効果はありますか?

A. はい、初心者や軽めの負荷を希望する方には十分効果があります。ただし、素材の耐久性や強度にばらつきがあるため、長期間の使用や中〜高負荷を求める場合は、スポーツ用品店やオンラインで販売されているチューブの使用がおすすめです。

Q. チューブトレーニングは効果ないって本当?

A. 正しく行えば効果はあります。「効かない」と感じる原因の多くは、チューブの強度不足やフォームの乱れ、動作のスピードです。チューブにたるみがあったり、反動を使ったりすると負荷が抜けてしまいます。常にテンションをかけ、ゆっくり丁寧に動かすことで、筋肉にしっかり刺激を与えられます。

Q. 毎日やっても大丈夫?

A. 筋肉の回復時間を考慮すると、同じ部位を毎日鍛えるのは避けた方が無難です。部位を日ごとに分けるか、週2〜3回に分けて継続するのがベストです。軽めの負荷であれば毎日行っても問題ありませんが、疲労感や筋肉痛がある日は休養も大切です。

監修者プロフィール

パーソナルトレーナー・スポーツトレーナー
森 竜次

森 竜次私は専門学校にてパーソナルトレーニングとアスリートへのスポーツ指導について学び、NSCA - CPT(パーソナルトレーナー資格)とJSPO - AT(スポーツトレーナー資格)を取得し、4年制大学体育会系アメリカンフットボール部で食事指導やリハビリ指導・トレーニング指導など4年ほど経験。パーソナルトレーナーとしても24時間ジムにてフリーランスのトレーナーとして2年ほど、全国に展開するパーソナルジムでも勤務しておりました。前職での経験も生かし、怪我や痛みに悩む方でも安全なトレーニング、コンディショニングやパフォーマンスUPなども得意としておりますのでお気軽にご相談ください!

実績
FWJ(Fitness World Japan)(https://fwj.jp/)
2021年 APRILIS CHAMPIONSHIPS Men's physique 3位
2022年 POWERHOUSE GYM CLASSIC Men's physique 4位
2023年 BLAZE OPEN Men's physique 4位

保有資格
NSCA-CPT(https://www.nsca-japan.or.jp/)
JSPO-AT(https://www.jrc.or.jp/)

The Personal Gym:https://the-personal-gym.com/

<Edit:編集部>

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