内転筋・太もも
フィットネス
2025年12月5日

内転筋を鍛えると体はどう変わる?役割・効果・鍛え方を専門家がわかりやすく解説 (2/4)

内転筋が弱いと起こるデメリット

内転筋がうまく働かないと、脚のラインから姿勢、歩行の安定性までさまざまな部分に影響が出やすくなります。

骨盤の安定がなくなり、反り腰・ぽっこり下腹につながる

内転筋が働かないと骨盤を支える力が弱まり、前後の傾きが大きくなりやすくなります。その結果、腰が反りやすくなったり、下腹がぽっこり見えやすい姿勢につながります。

膝や股関節の負担増加

脚を内側で支える力が不足すると、動作のたびに膝や股関節に余計な負担がかかります。長く歩いたり立っていると疲れやすくなる原因にもなります。

脚の外側ばかり張る

内ももが使えない分、外側の筋肉(大腿筋膜張筋など)が代わりに働きすぎてしまいます。結果として脚の外側が張りやすく、太く見える原因にもつながります。

O脚の原因になりやすい

脚を内側に保つ力が弱まると、膝が外側へ向きやすくなります。日常の立ち方や歩き方でも O 脚傾向が強まり、脚のラインが整いにくくなります。

内転筋が硬い・弱いと、どんな影響が出るのか

内転筋は「硬い」と「弱い」で身体への影響が異なりますが、この2つは混同されやすいポイントです。どちらの状態なのかを理解しておくと、改善の方向性がわかりやすくなります。

内転筋が「硬い」場合

内転筋が硬くなると、股関節の柔軟性が低下し、脚をスムーズに動かしにくくなります。骨盤が後ろに傾きやすく、姿勢が丸まりやすいのも特徴です。

■起こりやすい症状

・股関節の可動域が狭くなる
・脚が開きにくい、閉じにくい
・骨盤が傾きやすい(後傾ぎみ)
・歩行時にガニ股になりやすい

硬さが原因の場合は、まずストレッチなどで柔軟性を高めることが大切です。

内転筋が「弱い」場合

一方で、内転筋が弱いと脚を内側に保持する力が不足し、立ったときや歩くときに下半身が左右にブレやすくなります。膝や股関節への負担も増えやすい状態です。

■起こりやすい症状

・O脚ぎみになる
・歩くと膝が内外に揺れる
・下半身がぐらつきやすい
・骨盤が安定せず、反り腰や下腹ぽっこりにつながる

弱さを改善するには、軽めの内転筋トレーニングから始めて筋力を高めることが必要です。

硬い・弱いを同時に抱えている人も多い

内転筋は日常生活で使われにくいため、硬くて弱い「二重の問題」 を抱えている方も珍しくありません。この場合は、1. 硬さをほぐす → 2. 軽いトレーニングという順番でアプローチすると改善しやすくなります。

太もも痩せ筋トレ7選|内もも(内転筋)を引き締める

次:内転筋が使えているかを判断するセルフチェック

1 2 3 4