内転筋・太もも
フィットネス
2025年12月5日

内転筋を鍛えると体はどう変わる?役割・効果・鍛え方を専門家がわかりやすく解説 (3/4)

内転筋が使えているかを判断するセルフチェック

内転筋が働いているかどうかは、簡単な動作で確認できます。今の自分の状態を知ることで、どのトレーニングから始めれば良いかが分かります。

1. 片足立ちでグラつく

片足立ちになったとき、すぐにバランスを崩したり、骨盤が左右に傾く場合は、内転筋がうまく働いていない可能性があります。

2. スクワットで膝が内外にブレる

スクワットの動作中に膝が内側・外側へ動くのは、脚をまっすぐ保つ内転筋が弱いサインです。

3. 仰向けで脚を閉じるのがつらい

仰向けになって脚を揃え、内ももに力を入れたときにキープが難しい場合は、内転筋が弱まりやすい傾向です。

4. 立ったときに太ももの隙間が大きい

立位で自然に脚を閉じたとき、内もも同士が触れずに隙間が広い人は、内転筋の働きが低下している可能性があります。内転筋を鍛えると得られるメリット

内転筋を鍛えることで、見た目の変化と身体機能の改善の両方が期待できます。

脚のラインが整い、内ももが引き締まる

内転筋は「脚の内側の支え」として働くため、鍛えることで内ももに自然なハリが生まれます。外側ばかり張りやすい脚がバランスよく引き締まり、まっすぐな脚ラインをつくりやすくなります。

歩き方が安定し、日常動作がスムーズになる

内転筋が使えると脚の軌道が安定し、歩行や階段の上り下りが軽く感じやすくなります。脚が左右にブレにくくなるため、長時間歩いても疲れにくいのが特徴です。

骨盤が安定し、姿勢が崩れにくくなる

深層の内転筋は骨盤や股関節の安定に直結するため、鍛えることで姿勢が持続しやすくなります。反り腰や下腹のぽっこり改善にもつながり、立ち姿が自然と整います。

下半身トレーニングの効果が上がる

スクワットやランジなどの下半身トレーニングでフォームが安定し、必要な筋肉へ力が伝わりやすくなります。「内ももが使える」ことで、下半身全体の連動がスムーズになり、筋トレの効率が高まります。

股関節まわりが動かしやすくなる

内転筋が使えるようになると、脚の付け根まわりの動きがスムーズになり、股関節の可動域が広がりやすくなります。階段の上り下りで脚が上げやすくなるほか、ヨガの開脚や前屈などもスムーズに行えるようになります。

内転筋に効かせるには「連動」がカギ

内転筋は単独で働く筋肉ではなく、お尻(大臀筋)や太ももの裏(ハムストリングス)、股関節前の腸腰筋などと協力しながら脚の動きを支えています。

そのため、内転筋トレーニングでは「内ももだけを使う」のではなく、下半身全体が安定するフォームをつくることが大切です。ここを押さえておくと、どの種目でも内転筋に力が入りやすくなります。

骨盤を安定させること

内転筋は骨盤に付着しているため、骨盤が前後に傾きすぎると力が入りにくくなります。下腹を軽く引き込み、骨盤をまっすぐ保つことで内ももに力が通りやすくなります。

膝の向きをまっすぐにそろえること

膝が内側や外側にブレると、外ももなど別の筋肉に負荷が逃げやすくなります。つま先と膝の向きを常にそろえ、「脚が1本のレールの上を動く」ように意識するのがポイントです。

お尻や太もも裏と一緒に使うこと

内転筋は、単独では動きが小さく働きにくい筋肉です。お尻(大臀筋)や太もも裏(ハムストリングス)と連動することで、本来の働きが出やすくなります。スクワットやランジなど全体で動く種目を組み合わせることで、内転筋の負荷が安定し、トレーニングの効果が高まります。

この「筋肉の連動」を意識して選んだ、内転筋のトレーニングを次に紹介します。内ももだけでなく下半身全体が安定することで、内転筋にしっかり効くようになります。

次:内転筋を効果的に鍛えるトレーニング6選

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