フィットネス
2020年9月4日

草野球の打者(バッター)向け筋トレ│バッティングのスピードと瞬発力を上げるトレーニングメニュー (2/2)

メディシンボールで横回転力を上げる

 バッティングの特徴として、横回転の動作であることも挙げられます。これは、前述したリフティングトレーニングでは強化できない部分です。なぜならパワーリフティングとウエイトリフティングは、基本的にバーベルを上げるか下ろすかの上下運動だからです。

 この欠けた部分を補うのに最適なのが、メディシンボールを使ったトレーニング。メディシンボールを持って左右に体を捻るツイストや、壁に向かって横向きにボールをぶつけるトレーニングがおすすめです。中には、ヘビーバッグに回し蹴りをさせるトレーナーもいるでしょう。

重量や回数は?

 バッティングのための筋トレは、最大パワーと瞬発力を高めることが目的です。そのため、セットを組むときの原則は「高重量・少回数」となります。セット間の休憩もしっかり取り、体力が充分回復した状態で全力を出せるようにしましょう。

 野球の試合でバットを振るのは、せいぜい数回でしょう。また、疲れ果てた状態でバットを振ることはまずありません。ですから、腕立て伏せやスクワットなどを何百回も連続で行えても、残念ながらバッティング動作の役には立ちません。筋トレはバテることが目的ではなく、パフォーマンスを上げることが目的。このことを忘れないようにしましょう。

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[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani

<Text & Photo:角谷剛>

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