フィットネス
2023年11月20日

プライオメトリクストレーニング「ボックスジャンプ」の効果とやり方 (2/3)

ボックスジャンプの注意点

高さにこだわらない

最初は低いボックスから始めて、慣れるにつれて徐々にボックスを高くしていきます。

ただし、高ければ高いほどいいというわけではありません。ボックスジャンプで重要なのは体の中心部をより高くに運ぶこと。台の上に着地するテクニックや柔軟性を磨くことではありません。

左の写真は20インチ(50.8cm)、右の写真は30インチ(76.2cm)の高さでボックスジャンプをしたところです。

ボックスの高さは1.5倍の違いがあるにもかかわらず、腰がもっとも高くなった位置はそれほど大きく変わりません。つまり、ジャンプが地面から自分の体を運んだ仕事量(距離×体重)はどちらもほぼ同じなのです。

心理的にはボックスが高くなった分だけ難易度が上がるように感じ、ジャンプの前に躊躇してしまうことがよくあります。ボックスが高いと余計に疲れる気がしますし、ジャンプに失敗することもあるでしょう。

しかし実のところ、ボックスが高くても低くても、物理的なトレーニング効果はそれほど変わらないのです。それならば、安心して跳べる高さでトレーニングするべきでしょう。

回数にこだわらない

トレーニングは、目標を定めないと取り組みにくいもの。しかし、ボックスジャンプの場合はそれにこだわらない方が無難です。

無理があると思ったら、回数を減らすかスピードを落としましょう。ボックスジャンプを疲労が高まった状態で行うと、集中力が低下し、すねをボックスの角にぶつけるなど思わぬ事故に繋がりやすくなります。

休息を充分にとる

トレーニング中はセット間の休息を充分に取りましょう。

ボックスジャンプに限らず、プライオメトリクストレーニングの目的は瞬発力の強化であって、スタミナ向上は副次的なものになります。

そして、ボックスジャンプは関節へのダメージもかなり大きいので、毎日行わないようにしましょう。高重量の筋トレと同じように、トレーニング間に休息日を設けることが重要です。

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