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裸足でのフルマラソン日本記録をマーク! 高岡尚司に聞く“ゼロベースランニング”の考え方

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 学生時代から陸上競技選手として活躍し、裸足でのフルマラソン日本記録(2時間45分39秒)を持つ高岡尚司さん。鍼灸マッサージ師として治療院で活動する傍ら、自ら提唱する『ゼロベースランニング』をもとに、ランニング指導にも当たっています。なぜ、高岡さんは“裸足”で走ることを選んだのか。そして、ゼロベースランニングとはどのようなメソッドなのか。詳しくお話を伺いました。

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学生時代は怪我ばかり起こしていた

 高校から陸上競技を始め、主に1500mなど中距離走を中心に活躍されてきた高岡さん。しかし学生時代は怪我が多く、その悩まされた経験から鍼灸マッサージ師を目指されたそうです。

「学生時代、走っては故障し、治療して走っては再び故障して……の繰り返しでした。だからこそ“人の身体”に興味があって、大学卒後に鍼灸マッサージ師の資格を取得したんです。しかし治療はどうしても場当たりなもの。根本的な解決にはならないのが現実ではないでしょうか」

 そんな中、書籍『BORN TO RUN』をキッカケに“裸足ランニング”を知ったとのこと。その内容に衝撃を受け、さっそく自身も裸足で走ってみたそうです。それまでシューズやスパイクを履くことが当たり前だった高岡さん。シューズを脱ぐことで、世界がガラリと変わったと言います。

「小学生の頃は、室内・室外問わず裸足だったんですよ。ですから、裸足で走ること自体に抵抗はありませんでした。シューズに頼らず自らの脚のみで走る……、衝撃的でしたね」

 なんと高岡さんは、初めての裸足ランニングでいきなりアスファルトを走りました。しかし意外にも、思ったより普通に走れたと言います。では、そのまま裸足ランニングを実践し、裸足でのフルマラソン日本記録を達成するに至ったのか……というと、実は違いました。

「最初から走れてしまったので、だからこそ痛い目に遭いました。フォームが裸足で走るのに適さないまま走り込み、インターバルなどのトレーニングまで行ってしまったんですよ。結果、疲労の蓄積でふくらはぎが腫れはじめ、肉離れを左右両方で起こしてしまいました」

 この経験からフォーム改善の重要性を感じたという高岡さん。当初から“良い走り方のイメージ”は持っていたようで、自分の身体を実験台にしながら、メソッドを構築していきました。そして、でき上がったのが『ゼロベースランニング』です。

筋肉を無駄遣いしない走り方

 怪我をキッカケに、これまでと違う走り方が必要だと感じた高岡さん。検証の末にたどり着いたランニングメソッド『ゼロベースランニング』とは、果たしてどのようなものなのでしょうか。

「もっとも大切なことは、筋肉の無駄遣いをなくすことにあります。例えばフルマラソンで後半にペースダウンしてしまったり、怪我を頻発してしまったり。その原因は、いずれも“筋肉の無駄遣い”にあるんです。また、競技力という観点だけでなく、ゼロベースランニングは生涯走り続けるための考え方と身体の使い方が根底にあります」

 そのためにまず理解すべきことが、『ランニング=脚で走る』という認識の誤解。あくまで脚を1つの伝達道具として考えており、胴体でつくった動きを地面に伝えるのが“ランニング”なのだと言います。

「脚で走ろうとすると、胴体を固めざるを得ません。また、ランニングでは進むべき方向が常に前にありますが、それだけを意識するとフォームは崩れてしまいます。大切なのは“バランス”。具体的にはしっかり背中側を使い、前後の調和を取ることが大切です。しかし実際のところ、この背中の使い方が難しいんですよね。ですから私はワークショップなどを開催し、ゼロベースランニングに基づく走り方を皆さんにお伝えしています」

 ゼロベースランニングの習得は容易ではなく、実際、本当にやる気のある方だけが継続して取り組めているとのこと。しかし、だからこそ走り方を改善できた方は、目に見えてランニングフォームが変化するそうです。

 現在は週1〜2回のワークショップをはじめ、ゼロベースランニング道場などを開催しているという高岡さん。最後に、今後の目標について次のように語ってくれました。

「フォーム改善は、やはり早いほど良いと思います。長期的なスパンでないと難しい部分は多く、中学生からシニアまで一貫して見られるチームを作りたいですね。まずは、しっかりとした走り方の土壌づくりからサポートしていきたいと考えています」

 レース後半の失速対策、また怪我の予防など。現状に課題を抱えている方は、ぜひゼロベースランニングに触れてみてはいかがでしょうか。高岡さん本人の実践に基づくメソッドが、現状打開の一手となるかもしれません。

[プロフィール]
高岡尚司(たかおか・しょうじ)
1978年8月生まれ、熊本県出身。高校から陸上競技をはじめ、主に中距離選手として活躍。大学卒業後、鍼灸マッサージ師を志して専門学校へ。現在は治療院等で勤務する傍ら、自身の生み出したランニングメソッド『ゼロベースランニング』をもとに、ランニング指導などを行う。裸足でのフルマラソン日本記録(2時間45分39秒)保持者
【HP】https://www.takaokashoji.com/

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】http://www.run-writer.com

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<Text & Photo:三河賢文>

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