フィットネス
2024年10月18日

筋トレ「ディップス」の効果的なやり方|手幅や回数、椅子を使ったフォームも解説 (2/2)

三角筋をメインに刺激する場合

三角筋をメインに刺激したい場合は、上半身の角度を少しだけ前に傾けて行うとよいでしょう。

とくに意識しなくても自然と姿勢が作れますので、ディップスは基本的に三角筋を刺激するエクササイズと言えます。

上腕三頭筋をメインに刺激する場合

上腕三頭筋をメインに刺激する場合は、上半身の角度をできるだけ垂直にしたまま動作を行いましょう。

ヒジの関節可動域が大きくなり、上腕三頭筋に刺激が多く入ります。深く体を下ろすとヒジに負荷がかかり、痛みを感じることがあるので注意してください。

バーの手幅を狭めにすると、上腕三頭筋に効かせやすくなるでしょう。

椅子を使ったディップスのやり方

メガロストレーナーが教えてくれた以下記事より、「椅子を使ったディップス」のやり方について紹介します。

関連記事:「脇を締めたディップス」のやり方をメガロストレーナーが回答

1. 脇を締めた状態で後ろ側に手を置き、肩甲骨を寄せておく(手の向きはやりやすい方向でOK)

2. そのまま身体を下ろしていく。肘があまり開かないよう注意!

3. 肘の角度が90度程度になるまで身体を下ろしたら、身体を押し上げる

4. しっかりと肘を伸ばしきって二の腕の裏を完全収縮させる

スタート時/(右)フィニッシュ時 

10回を目安に2~3セット行いましょう。

ディップスの効果を高めるポイント

ディップスをする際には、以下のポイントを意識しましょう。

肩をすくめない

ディップス初心者は、体を下げようとするとヒジを曲げる意識が強くなり、肩をすくめてしまいがち。すると肩の可動域が狭くなり、三角筋に効きにくくなります。

肩をすくめないようにしつつ、肩甲骨を内側に寄せるようにしましょう。

体を下ろすときはゆっくりと行う

体を下ろす際はゆっくり行いましょう。勢いよく下ろすとバランスを崩し、ヒジに負担がかかって痛みが出ることがあります。

また、勢いよく下ろしたところから反動をつけてカラダを持ち上げようとすると、ヒジへの負担がさらに増してしまいます。

そのため、動作はしっかりコントロールさせて行うようにしましょう。

動作中にはお腹にしっかり力を入れる

動作中は、腹筋にしっかり力を入れておくようにしましょう。腹筋に力を入れることで体幹を安定させることができ、狙った部分に刺激を入れやすくなります。

腹筋に力が入っていないと背中が反れ、腰にも負担をかけてしまいます。

回数よりも可動域を最大限に動かす

回数をこなすことばかり意識していると、体を下ろす深さが浅くなります。動作は関節可動域をフルに動かして行いましょう。

自重で負荷が強すぎる場合はマシンを活用する

ディップスは自重で行うものですが、初心者や体力の低い人にとっては、強度が高すぎるかもしれません。

その場合、体重をサポートして負荷を減らしてくれる「ディップスマシン」を活用してみましょう。自重よりも軽い負荷で行うことができます。

また、体重よりも負荷を高めることも可能なため、上級者も効果的に鍛えることができるでしょう。

ディップスは「チンニング(懸垂)」と同様に、自重でもかなりキツいエクササイズです。

しかし、動作自体は難しいものではありません。ぜひ肩や胸まわりの強化トレーニングにとり入れてみてください。

著者プロフィール

和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
公式HP/公式Facebook

<Text:和田拓巳/Photo:三河賢文>

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