ウェルネスフード
2024年10月3日

きのこの食べ過ぎは「体に害」?どれくらい食べるとダメなのか[管理栄養士監修] (1/2)

ダイエットの強い味方になってくれる「きのこ」ですが、食べ過ぎると下痢になる・太る・腎臓に悪いなどの噂があります。これって本当はどうなのでしょうか?

きのこを食べ過ぎるとどうなるのか、どれくらいから食べ過ぎとなるのか。吐き気や気持ち悪さが出た際の対処法などを、たいや内科クリニック管理栄養士・林 安津美(はやし あつみ)さんに聞きました。

きのこの食べ過ぎは、体に害がある?

きのこの食べすぎ自体が、体に害を及ぼすわけではありません。しかし、食べ過ぎることで体調不良を引き起こす可能性が考えられます。

また、どの食べ物にも言えることですが、特定の食材ばかりを食べる偏食はNG。摂取する栄養素が偏ると、栄養不足・免疫力の低下・肥満や糖尿病などのリスクが高まる可能性があります。

「きのこは食べない方がいい」は極端すぎる

偏食をおすすめしないだけであって、きのこを食べない方がいいというわけではありません。きのこは栄養価が高く、低カロリーで健康に良い食材の1つです。

きのこを食べることで、以下などの効果が期待できます。

  • 腸内環境の改善
  • 抗酸化作用による様々な疾患リスクを軽減
  • 免疫力の向上

ただし、きのこにアレルギーが出る人はもちろん食べない方が良いです。

きのこを食べて、口腔内のかゆみ・鼻水・蕁麻疹などの症状が出る人は、アレルギー反応が出ている可能性が高いので、クリニックでアレルギー検査をしてもらうと良いでしょう。

「きのこを食べ過ぎると下痢になる」ってホント?

ホント!

きのこの食べ過ぎで下痢になる可能性は、考えられます。

きのこは、種類によって消化されにくいもの(キクラゲ・まいたけ・えのきなど)があります。これらを食べ過ぎると、胃腸系に負担がかかり、下痢になることがあります。

また、きのこは不溶性食物繊維が豊富です。この不溶性食物繊維の「便のかさを増やし、腸の運動を刺激する」という働きから、大量に摂取すると、下痢や腹痛を引き起こすことがあります。

「きのこの食べ過ぎでガスが溜まる、おなら出る」はホント?

ホント!

きのこの食べ過ぎで、腸内にガスが溜まり、おならが増加することがあります。

  • 食物繊維の働き
    きのこには食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸内でバクテリアによって発酵され、ガスを生成します。
  • ポリオールという成分
    種類によってきのこには「ポリオール」という成分が含まれており、これが消化不良を引き起こし、結果的にガスを生成することがあります。

適量の摂取とバランスの取れた食事を心掛けることで、ガスやおならを緩和できるでしょう。

「きのこでも食べ過ぎると太る?」ってホント?

ウソ!

きのこ自体は、低カロリーかつ栄養豊富であるため、太るとは考えにくいです。「きのこの食べ過ぎで太る」という場合は、調理法に問題があるかもしれません。

ただし、油やバターで炒めたり、クリームソースをたっぷり使った料理に入れたりすると、きのこ以外の食材でカロリーが増え、太る可能性があります。

「きのこの食べ過ぎで便秘になる」ってホント?

ホント!

きのこは食物繊維が豊富なため、便秘解消に役立つ食材です。そのため、「きのこの食べ過ぎで便秘になる」ことは、一般的に考えにくいです。

しかし、あまりにも食べ過ぎると、消化に必要な水分が不足し、便秘を引き起こすことがあります。食物繊維を多く摂取する場合、十分な水分を摂取することが重要です。

「きのこの食べ過ぎは腎臓に悪い」ってホント?

明確な根拠はない!

「きのこの食べ過ぎは腎臓に悪い」という情報に、明確な証拠はありません。

確かにきのこには、腎臓疾患の人が控えるべき「カリウム」「リン」や、腎臓結石のリスクを高める「プリン体」などが入っていますが、あまりにも食べ過ぎなければ安心してよいでしょう。

腎臓への影響が心配な場合は、他の食材との組み合わせや摂取量に注意すると良いでしょう。

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