ナッツの食べ過ぎ、なぜ危険?デメリットと摂取量の目安、注意点[薬剤師監修] (1/2)
アーモンドやくるみなどのナッツ類は栄養価が高く、ダイエットの間食やおやつに選ぶ方も多い食材です。トレイルランニングや登山の補給食としても活躍しています。
ただ、ナッツは小さいため食べ過ぎることも多いですよね。ナッツの過剰摂取は、便秘や高血圧、胃痛などの原因になることがあります。
この記事では、あらためてナッツとはどんな食べ物なのか、ナッツに含まれる栄養素や、ナッツを食べるメリット、ナッツを食べる量の目安や、食べるときのポイントを紹介します。
解説は、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューを開発してきた、薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんです。
ナッツとはどんな食べ物? ナッツの種類
ナッツとは
ナッツとは、植物の種子が堅い殻に包まれたものの総称です。
ナッツの種類
アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツは「世界三大ナッツ」と呼ばれています。
日本では、これらの他にピスタチオやくるみもよく食べられます。
ナッツにはどんな栄養素が含まれている? 栄養素と食べるメリット
ナッツにはさまざまな栄養素が含まれています。
- 体を作る元となるタンパク質
- 便通改善に効果的な食物繊維
- 骨を作る元となるカルシウム
- 貧血を予防する鉄などのミネラル
- 老化を防ぐビタミンE
- 体内の代謝を助けるビタミンB群 など
ナッツは脂質が高いが“良質な油”である
ナッツは脂質が高い食材として知られていますが、大部分は「不飽和脂肪酸」です。
この不飽和脂肪酸、脂肪と名前はついていますが、植物や魚の脂に多く含まれるいわゆる「良質な油」です。
不飽和脂肪酸は血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させ、血液の循環をよくする働きを持つ栄養素です。
脳の働きを活性化させる効果があり、脳卒中や認知症の予防にもつながるといわれています。
ナッツを食べるメリットは「腹持ちの良さ」や「栄養補給」
ナッツは食物繊維が豊富で腹持ちがいい食材です。食物繊維が豊富な食材は消化吸収に時間がかかり、胃や腸を刺激するため満腹感を得やすいといわれています。
ダイエット中の間食として重宝するでしょう。また、食事の前に食べることで食べ過ぎを防ぐこともできます。
栄養素も豊富なため、食事の栄養バランスが偏っているときにナッツを食べると、不足しがちな栄養素を補えます。
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