ウェルネスフード
2024年10月3日

銀杏を食べ過ぎると出る「銀杏中毒」とは?1日何個まで?こんな症状は危険ライン (2/2)

銀杏の食べ過ぎ・中毒を防ぐためのポイント

銀杏が好きで食べ過ぎてしまう人、銀杏は好きだけど銀杏中毒が怖くて食べられない人。

そんな人たちのために、銀杏の食べ過ぎや中毒を防ぐポイントをお伝えします。摂取量を守りながら銀杏の味を楽しみましょう。

茶碗蒸しや炊き込みご飯などにする

銀杏中毒の一番の予防策は、食べ過ぎないことです。銀杏の串焼きや、揚げ銀杏などは、小さくて食べやすいため、知らないうちに食べ過ぎてしまいますよね。

そんな人には、銀杏を料理に入れてしまうのがおすすめです。

銀杏を茶碗蒸しや炊き込みご飯などに入れれば、他の食材と一緒に食べられますし、調理時に量も調整できるため、食べ過ぎを防止できます。

ビタミンB6を多く含む食品と一緒に食べる

銀杏中毒はビタミンB6が不足することで起こります。そのため、銀杏を食べるときは、一緒にビタミンB6が含まれた食品を食べるのもひとつの予防策です。

ビタミンB6が多く含まれる食材はマグロやカツオなどの魚類や、レバー、赤身肉などです。市販のサプリメントでビタミンB6を補っておくのもいいですね。

ビタミンが多い食べ物一覧、効果的なとり方、サプリ活用術[管理栄養士監修]

銀杏の栄養素と、期待できる効果とは

ここまで食べ過ぎによる銀杏中毒の怖さをお伝えしてきましたが、うれしい効果もたくさんあります。

皮膚や粘膜の健康を保つ

銀杏には、ビタミン類が豊富に含まれています。とくに、アンチエイジング効果のあるビタミンAの元となる、β-カロテンが多く含まれているのが特徴です。

ビタミンAには皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあります。肌の新陳代謝を促す作用があるため、肌の老化防止が期待できます。

また、β-カロテンはビタミンCの1000倍もの抗酸化作用があるため、紫外線による老化やシミを予防する効果も期待できます。銀杏はアンチエイジングの強い味方です。

高血圧やむくみの予防・改善

銀杏には、カリウムも豊富に含まれています。カリウムは、体内の塩分を、汗や尿などと一緒に体外に排出する役割があるため、高血圧やむくみの予防・改善が期待できます。

血圧が高めな人や、脚や顔がむくみがちな人は、銀杏を食べてみるのもいいかもしれません。

疲労回復

銀杏は、身体のエネルギーとなる糖質や、糖の代謝に関わるビタミンB1を豊富に含んでいます。ビタミンB1の働きにより、糖を代謝してエネルギーを生産することで疲労回復や食欲不振、肩こり、イライラの解消などにつながります。

小さな一粒で心身ともに元気にしてくれるのはうれしいですね。

<参考>
※1 宮崎 大ほか「健常成人に発症した銀杏中毒の1例」
※2 公益財団法⼈⽇本中毒情報センター「ギンナンの⾷べ過ぎに注意しましょう 」
※3 NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「第21回銀杏中毒にご用心」

監修・執筆者プロフィール

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

<Edit:編集部>

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