寒暖差で体調が悪い!医師が教える「冷えの不調まるっと対策術」
急に寒くなり、寒暖差疲労や寒暖差アレルギーに悩む人も出てきました。乾燥した冷たい空気による“寒冷刺激”による、空咳が止まらない方も。
そうした症状を和らげるには、体を温める「温活」が重要。気圧や気温の差が大きいこともありますが、実は日本人の平熱は低下しており、冷えによる不調を訴える人も増えているそうです。
医師・イシハラクリニック副院長の石原新菜先生は「冷えは血流が悪くなり、免疫力の低下や、自律神経の乱れ、むくみ、肌の乾燥、しわ、くすみなど様々な不調をもたらし、まさに冷えは万病のもと」と語ります。
日本人の平熱が下がっている、その原因とは
1957年に報告された、東京大学・田坂定孝先生の研究によると、日本人の平熱は「36.9℃」でした。しかし、石原先生のクリニックに訪れる患者さんの平熱は35℃台後半~36℃台前半の方が多く、70年の間におよそ1℃も平熱が下がっていることがわかります。
その原因とは。
運動不足
昔に比べエレベーター・エスカレーターの普及や交通機関の発達や家電の充実などにより、現代人の運動量は減り、筋肉量も基礎代謝量も減少していると言われています。
冷暖房の普及
冷暖房の普及により昔より体温調節機能がうまく機能しなくなったことも考えられます。エアコン生活によって汗をかきにくい環境であることも低体温の原因と言われています。
ストレス
ストレスを抱えていると、自律神経のバランスの乱れをまねき、血液循環がうまくいかなくなり、体が冷えやすいと言われています。
体に何らかのストレスがかかると、交感神経が緊張し、末梢血管が収縮して血行不良となり、冷えの症状が起こりやすくなります。
冷えが起こす体への影響
身体が冷えると、さまざまな不調が発生しやすくなります。実際にどんな不調があるのでしょうか。
肩こり、頭痛、むくみ、イライラなど
冷えて血管が収縮し、血液の流れが悪くなると、各細胞に必要な酸素や栄養が充分に運ばれなくなります。頭痛、肩こり、むくみ、生理痛、イライラなど、全身に不調をもたらし、免疫力低下にもつながります。
肌のくすみや、乾燥、髪のパサつきなど
冷えが原因で血液の流れが悪くなると、老廃物がたまりやすく、くすみや肌あれをもたらします。
肌のターンオーバーも乱れ、乾燥や小ジワ、シミ、シワなどのトラブルや、髪を作る毛母細胞も栄養が不足し、薄毛や白髪の原因に。
石原先生:冷え対策には、運動や入浴、腹巻の着用などが効果的ですが、忙しくて毎日は無理なんて人には、薬味やスパイスのちょい足しをおすすめしています。いつもの飲み物に身近な食材をちょい足しするだけでも温活です。私もいつも「はちみつレモンジンジャー」ドリンクを取り入れ、体調管理をしています!
体を温めたいときにおすすめの成分3選
新菜先生おすすめ、「ちょい足し」温活にぴったりなおすすめ成分3選をご紹介いたします。
トウガラシに含まれる辛味成分 カプサイシン
カプサイシノイドと呼ばれる炭素、水素、酸素、窒素から成り立っている天然の有機化合物の一つであり、唐辛子などに含まれている辛味成分です。
体脂肪を燃焼させる働きや、末梢血管まで血流を良くしてくれる働きがあり、身体を温めることができ、冷え性の改善が期待できます。
生姜に含まれる辛味成分 ジンゲロール・ショウガオール
ファイトケミカルの一種で、生の生姜に含まれている辛味成分。血行促進作用があり、体を温める働きがあります。
また、生姜を加熱したり乾燥させたりすると、ショウガオールに変化し、胃腸を刺激して内臓の働きが活発になるため、体の中から温められ、冷え性の改善につながります。
はちみつとは別!40種類以上の栄養素が含まれてる総合栄養食 ローヤルゼリー
ローヤルゼリーは女王蜂だけが食べ続けることのできる特別食。炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラル、脂質の5大栄養素を全て含み、40種以上の栄養素をバランス良く含んでいます。
実は、冷え症を軽減する効果をもっていることが研究より明らかになりました(※)。
(※)出典:https://www.bee-lab.jp/onayami/woman/index.html
プロフィール
イシハラクリニック副院長 石原新菜先生
メキシコのゲルソン病院、ミュンヘン市民病院の自然療法科、英国のブリストル・キャンサー・ヘルプセンターなどを視察し、自然医学の基礎を養う。現在は漢方薬処方を中心とする診療を行うかたわら、テレビ・ラジオへの出演や、執筆、講演活動なども積極的に行い、美容と健康増進の効果を広めることに尽力している。二児の母、また女性としての視点からアドバイスにも定評がある。
<Edit:編集部>