「BCAA」はいつ飲むもの?どんな人に必要なの?管理栄養士に聞いた活用術
必須アミノ酸「BCAA」についてのさまざまなギモンを、専門家にお答えいただく本連載。BCAAはどんなシーンで飲むのが適しているのでしょうか。横浜F・マリノス 栄養アドバイザーで管理栄養士の新生暁子さんに聞きました。
Q. BCAAはどんなシーンで飲むのが適していますか? 筋トレ民、ランナーなど、BCAAが必要なのはどんな人でしょうか。運動をしていない一般人は飲む必要はないでしょうか。
A.どんな人にも重要ですが、とくに運動をする人や筋肉のケガをした人などにおすすめです。運動前30分〜1時間前に飲むとよいでしょう。
新生さん:BCAAは、必須アミノ酸です。バリン、ロイシン、イソロイシンの総称で、人が体内で作ることのできないアミノ酸であるため、どんな人にも重要な栄養素です。
その中でも、とくに運動をする人や筋肉のケガをした人などにおすすめです。BCAAは、筋肉疲労の抑制や筋損傷を軽減するといった効果があるからです。
本来、運動中は筋肉に蓄えられているグリコーゲンやカラダの脂肪を分解してエネルギー源として利用します。それだけでは足らない場合は、体内のBCAAをエネルギー源として使います。
BCAAは、血液から筋肉などへ供給されます。そのため、血中にBCAAがない場合は、BCAAを含む筋たんぱくを分解してエネルギー源として使うことになってしまうのです。
筋肉の分解を抑制するためにも、体内にBCAAが存在することはとても重要になるため、積極的に摂取することをおすすめします。
BCAAを摂取するタイミングとしては、運動前30分〜1時間前に摂取することで、筋肉へのエネルギー供給を助けてくれ、トレーニング中や試合中の持久力やパフォーマンスを維持することが期待できると言われています。
またトレーニングや練習が長時間におよぶ場合には、運動中にもこまめにアミノ酸を補給することでコンディションを維持してくれます。
運動中や、運動時間が長い場合には、ゼリータイプのサプリメントを使うと、簡単にエネルギー補給ができて、腹持ちもよく便利です。
回答者プロフィール
新生暁子
シドニーオリンピック金メダリスト高橋尚子率いる『チームQ』にて、栄養・調理担当としてチームに加わり、『チームQ』解散後はフリーの管理栄養士として活動。スポーツ選手への栄養サポートやスポーツ栄養の啓発に力を入れている。19年2月よりJリーグ 横浜F・マリノスの栄養アドバイザーを務める。
<Edit:編集部>