
なぜ足首が硬いと「よくない」のか?硬くなる原因と、柔らか~くするストレッチ (1/2)
しゃがみにくい、つまずきやすい、スクワットがうまくできない。もしかしたら「足首の固さ」が原因かもしれません。
足首は、全身の動きを支える土台のような存在。ここがガチガチだと、膝や腰に余計な負担がかかったり、代謝が落ちたりと、思っている以上に悪影響が出てしまうようなのです。
足首が硬くなる原因と、今日からすぐできる“柔らか~くする”ストレッチを、パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS(スタジオコンパス)のトレーナー・山岸慎さんが教えてくれました。
足首が硬いとどんなデメリットがあるの? ガチガチ足首が引き起こす“イヤ~な”リスクとは
私たちの身体は、骨と骨がさまざまな形状の関節でつながり合い、全体としてバランスを保ちながら動いています。
これらの関節には、構造上あらかじめどんな役割を担うかが決められています。
たとえば、以下のように、それぞれの関節には固有の“得意な役割”があるのです。
- 動きの少ない安定性重視の関節(例:膝や腰椎)
- 多方向に動ける可動性重視の関節(例:足首や股関節)
なかでも足首はとくに可動性の高い関節です。
前後・左右・回旋といったさまざまな方向に動くことが求められ、歩行・しゃがみ動作・方向転換など、多くの動作の中で重要な働きを担っています。
しかし、この足首が硬くなると、本来足首が果たすべき“自由な動き”が制限され、代わりに隣接する関節(たとえば膝や股関節)がその役割を無理に肩代わりしなければならなくなります。
ここで問題になるのが、代償する関節の“本来の仕事”とのミスマッチです。
たとえば、安定性を保つべき膝関節が、足首の代わりに過剰に動いてしまうと、不安定になりやすくケガや不調のリスクが増します。また逆も然りで、股関節や膝など上位の関節に問題があると、足首が無理に安定性を補おうとして“ガチガチに固まってしまう”ケースもあります。
このように、本来の関節の役割が崩れると、全身の運動連鎖に歪みが生まれ、姿勢や動作のクセ、関節への負担が積み重なりやすくなるのです。
足首の硬さは、単なる柔軟性の問題にとどまらず、体全体のバランスや健康にまで影響を与える重大な要因となります。
なぜ足首は硬くなる? よくある原因はコレ
足首が硬くなる原因の多くは、「無意識のうちに身についた立ち姿勢や体の使い方のクセ」にあります。
中でも特に影響が大きいのが、重心の位置の偏りです。
たとえば以下のような状態が日常的に続いていると、足首まわりの筋肉や関節がアンバランスに使われ、可動域が徐々に制限されていきます。
- つま先側に重心が偏っている
- かかとにしっかり重心が乗っていない
- 内側や外側のどちらかに体重が偏っている
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