ヘルス&メンタル
2025年7月10日

熱帯夜は「エアコンつけっぱなしで夏毛布を使う」が正解!その理由を睡眠専門家が回答

寝苦しい夏の夜、なかなか寝つけなかったり、何度も目が覚めたりしていませんか? 夏はタイマーではなく冷房をつけっぱなしにしたほうがいいというのは、近年広まった考え方です。

そうするとやや肌寒いと感じる人もいるかもしれません。その場合、夏用の毛布をかけて寝るのがよいそうです。

リンナイ株式会社から出された「疲労と睡眠に関する意識調査」より、睡眠専門家・梶本修身先生が解説しています。

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夜、エアコンつけっぱなしだと少し寒い……

梶本先生:眠り始めのゴールデンタイムにぐっすり眠るために欠かせないのは「安心・安全で快適な環境を作る」こと。

そのポイントは、一言でいえば「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」。つまり、室内環境は涼しく、布団内は温かくするということです。

脳は熱がこもりやすいので、常に冷やす必要があります。

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鼻から涼しい空気を吸うと脳も冷却される

鼻は脳の冷却装置であり(鼻がつまるとボーっとするのはこれが理由です)、脳は身体の中でもっとも発熱する器官のため、鼻から涼しい空気を吸って冷却できる仕組みが備わっています。

体は寒いが脳にはちょうどいい……なら毛布を掛けよう

脳にとっての快適室温は22-24度ですが、筋肉の少ない日本人の場合、夏場はその温度では身体は寒く感じます。脳にとっての快適温度と身体にとっての快適温度は違うため、脳は冷やしながらも身体は厚めの布団で温めるのが理想です。

夏は、部屋は涼しく、布団の中は温かく保つためにも、エアコンはタイマーを設定するのではなくつけっぱなしにしましょう。

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プロフィール

梶本修身先生

東京疲労・睡眠クリニック院長・医師・医学博士大阪外国語大学(大阪大学)保健管理センター准教授、大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授等を歴任。産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」では統括責任者を務める。著書「すべての疲労は脳が原因I・II・III」は累計20万部を突破するベストセラー。現在、「ホンマでっか!?TV」他、数多くのメディアで活躍中。

<Edit:編集部>