ヘルス&メンタル
2025年8月8日

なぜ暑い日は眠くなる?しっかり寝たのに眠気や疲れを感じる“納得の理由” (4/4)

暑さで夏バテを起こし、食欲が出ず体力を消耗している場合、食事を工夫することで、体の中から夏バテ対策ができます。

●ビタミンB1を積極的に
糖質をエネルギーに変えるのに不可欠な栄養素です。豚肉やうなぎ、大豆製品に豊富に含まれます。不足すると疲れやすさやだるさの原因になります。

●クエン酸で疲労回復
梅干しやレモン、お酢などに含まれるクエン酸は、疲労物質である乳酸の分解を助けます。

●タンパク質で体力維持
筋肉や血液の材料となるタンパク質が不足すると、体力が落ち夏バテしやすくなります。肉や魚、卵、豆腐などを毎食バランス良く摂りましょう。

体温調節や日中の活動で消耗したエネルギーと栄養素を「食事で補う」ことは、夏バテ予防の基本です。

意外!梅干しを食べると「自律神経が整う」理由

睡眠をしっかりとる

昼間に眠くならないためには、夜はしっかり眠ることが大切です。寝る前のカフェイン、ブルーライト暴露は控え、夕食は就寝2〜3時間前までに。高脂肪食は深部体温低下を妨げるので避けましょう。

15~20分程度の昼寝をするのも効果的です(30分以上は逆効果)。

林先生に聞いた! 医師が行っている夏の体調管理術

1)水分管理を“ルール化”

外来中や会議中も、常に水分を手元に置き、喉の渇きによらず少しずつ水分を摂取するようにしています(推奨は1日で体重kg×30mlを目標)。

2)夜間の室温

暑くて目が覚めると翌日きつくなるので、寝室は少し低めに室温23 ℃を目安にしています。

3)15分間の夕方仮眠

お昼休みや外来終了後に短時間の仮眠を取れたら取るようにしていますが、実際には手術や入院患者の管理などでなかなか難しいところです。

監修者プロフィール

林裕章(はやし・ひろあき)林外科・内科クリニック理事長

国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。現在、外科医の父と放射線科医の妻と、全身を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営しており、医療・介護の両面から地域を支えている。また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、また医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。日本外科学会外科専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定スポーツ医

公式サイト https://www.hayashi-cl.jp/

<Edit:編集部>

1 2 3 4