
【専門家監修】夏の疲労チェックリスト!こんな症状は「体のSOSサイン」 (2/2)
夏の疲労スパイラルから抜け出す3つのポイント
夏の疲労を防ぐには、「ちゃんと寝る・冷やす・守る」の3つのケアがカギ。
1. 質のいい睡眠で体をしっかり回復させる
暑さで寝苦しい夜が続くと、回復に必要な深い睡眠がとれなくなり、疲労が蓄積しやすくなります。最低でも5時間以上の睡眠を目指しましょう。5時間未満が続くと、心臓や血管へのリスクも高まると言われています。
寝苦しい日は、我慢せずに冷房を活用してください。快適な温度で眠ることで、体温調節の負担が減り、深く眠れる環境が整います。
2. 手のひら・足裏の“クーリング”で体を効率よく冷やす
熱がこもってだるさを感じるときは、体の表面ではなく「深部体温」を効率よく下げるのがポイント。そのためには、太い血管が通る「手のひら」「足の裏」を冷やすのが効果的です。
冷たいタオルや冷却シートなどでピンポイントに冷やすことで、短時間でも体全体をリフレッシュできます。
ただし、冷やしすぎは“冷房疲れ”の原因にもなるので、体の感覚を確認しながら、快適に感じる温度をキープしましょう。
3. “抗酸化ケア”で内側から疲れにくい体に
夏の強い紫外線や暑さは、体内で活性酸素を大量に発生させ、細胞にダメージを与えると言われています。この酸化ストレスが、夏バテや慢性的な疲労感につながることも。
そこで意識したいのが、体を“サビ”から守る「抗酸化ケア」です。抗酸化作用のある栄養素を積極的に取り入れましょう。
たとえば、以下のような成分が効果的です。
ビタミンC、ビタミンE
リコピン(トマト)
ポリフェノール(お茶・ベリー類など)
還元型コエンザイムQ10、アルファリポ酸
解説者プロフィール
中富康仁先生(疲れと眠りのクリニック淀屋橋院長)
大阪公立大学健康科学イノベーションセンター特別研究員、日本疲労学会 評議員。福岡県出身。2002年京都府立医科大学医学部 卒業。大阪市立大学・疲労クリニカルセンターにて疲労科学を研究したのち、日本で初めての疲労専門クリニックを開設。10年にわたり疲労や睡眠に悩む患者の診療を続けている。
<Edit:編集部>