ヘルス&メンタル
2025年8月25日

「愛情不足で育った大人」に共通する傾向とは?各専門家の意見は (3/3)

子育て専門家で過去当事者が語る、愛情不足で育った大人の特徴とは

監修者プロフィール

和田リエ

一般社団法人ポジティブ子育て協会
ポジティブビジネスアカデミーハピネス 

【略歴】
現在、カンボジア在住。
早稲田大学政治経済学部 経済学科卒業。
新卒にて、みずほ証券、銀行に入社。会社員を約15年ほど経験。
1年間の無職&海外(カンボジア)でのボランテイア経験を経て、帰国後、野村證券株式会社に入社。
結婚、出産を経て、独立。

幼少期に十分な愛情を受けられなかった人は、大人になってもその影響を引きずることがあります。以下のような性格傾向が見られることが多いです。

1. 自己肯定感が低い

「自分は価値のない人間だ」と感じやすく、何をしても「どうせ自分なんて」と思ってしまうことがあります。

他人からの評価を必要以上に気にし、褒められても「お世辞だろう」と受け取れないことも。

「自己肯定感が高い人は、他者も自分も大切にできる人」。心理専門家が考える、自己肯定感が高い人・低い人とは

2. 他人との距離感が極端になりやすい(依存 or 避ける)

人に強く依存するか、逆に誰とも深く関わらないようにする傾向があります。「愛されたい」と思う気持ちが強い反面、傷つくことを恐れ、極端な人間関係を築きがちです。

3. 完璧主義になりやすい

「もっと頑張らないと認めてもらえない」と思い込み、過度に努力してしまうことがあります。小さなミスでも「自分はダメだ」と思い、必要以上に落ち込むことも。

4. 感情をうまく表現できない

本当は悲しい、怒りを感じているのに、それを抑え込んでしまう傾向があります。逆に、抑え続けた感情が限界に達し、爆発してしまうことも。

5. 他人の顔色を過度に気にする

「嫌われたくない」「見捨てられたくない」という不安が強く、常に相手の機嫌を伺いながら行動してしまいます。

自分の気持ちよりも、相手を優先してしまうことが多いです。

愛情が足りないと、なぜこうした性格になりやすいのか?

なぜ、親からの愛が足りないと、こうした性格になりやすいとされているのでしょうか。そこには、幼少期に深い傷を受けても生きていくための防衛本能が関係しています。

1. 幼少期の愛情不足により「自分は愛される価値がない」と思い込んでしまう

子どもにとって親の愛情は、安心感や自己肯定感の土台になります。しかし、それが十分に与えられないと、「自分は愛される価値がない」と思い込み、自分を否定する癖がついてしまいます。

2. 「無条件の愛」を知らないことによる心のクセ

「良い子にしていないと愛されない」「何かを成し遂げないと認められない」といった経験をすると、無意識のうちに「ありのままの自分ではダメだ」と思い込み、過剰な努力や自己否定につながります。

3. 親に認めてもらうために身につけた生存戦略

親に愛されるために「いい子でいる」「感情を押し殺す」「親の機嫌を伺う」などの行動をとっていた場合、それが大人になっても無意識に続いてしまうことがあります。

その結果、極端な完璧主義や対人不安を抱えることに繋がってしまいます。

愛情不足による過去の傷、どうすればいい? 克服するための方法

<Edit:編集部>

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