ウェルネスフード
2025年10月14日

氷をボリボリ食べたくなる人は要注意。氷食症は「鉄分不足」のサイン[医師監修] (2/2)

食事でできる貧血予防。ヘム鉄と非ヘム鉄、それぞれの取り方

「日々の食事で鉄を習慣的に摂ることが最も理想的です。鉄には動物由来の『ヘム鉄』と植物由来の『非ヘム鉄』があり、ヘム鉄は吸収されやすく、赤身肉、マグロ、レバー、赤貝などに多く含まれます。

ほうれん草、小松菜、海苔、豆類などは非ヘム鉄を含みますが、こちらは吸収率が低めです。ポイントはビタミンCを一緒に摂ること。レモンや野菜を添えるだけで鉄の吸収が高まり効果的です。

また日常的に肉や魚、緑黄色野菜をバランスよく組み合わせる習慣が重要です。毎日十分に摂るのが難しい場合は、医師や専門家と相談のうえで補助的な手段の検討も有効です」(袴田先生)

カルシウム・鉄分の栄養を台無しにする「もったいない食べ方」とは

忙しい朝でも続けられる“鉄分習慣”の実践アイデア

毎日忙しい人向けに、続けやすい習慣をいくつか紹介します。

  • 朝食に卵や乳製品、赤身魚・肉を取り入れる(ヘム鉄+たんぱく質で吸収を助ける)
  • ほうれん草のおひたしや海苔を味噌汁や和え物に加える
  • 果物やミニトマト、ピーマンなどビタミンC豊富な食材を一品添える
  • 常備菜に豆類を加えて、昼食やお弁当に組み込む

さらに手軽な選択肢として、鉄含有・鉄強化の食品を朝の一品にする方法もあります。外食時は、鉄分の多いメニュー(焼き魚、赤身肉、緑黄色野菜の副菜)を意識して選びましょう。

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編集部がおすすめする“手軽に鉄分をプラス”するアイテム

手軽に鉄分を補える食品として「1本で1日分の鉄分を摂れる魚肉ソーセージ」のような鉄強化加工食品は、忙しい朝や料理の手間を省きたいときに有用です。

2025年9月に発売されたマルハニチロ株式会社の「MSC FE-BAR 1本で1日分の鉄分ソーセージ」は、鉄分不足が気になる人の健康ニーズに応えた栄養価の高い魚肉ソーセージです。

1本(30g)あたりに鉄分7.3mgを配合しており、成人が1日に必要とする鉄分6.5mgを1本で摂取することができ、食物繊維や鉄分の吸収を助けるたんぱく質も同時に摂れます。

調理せずそのまま食べられるので、手軽に鉄分を補うことができます。朝食のトッピングやおにぎりの具、パンにはさむなどアレンジも楽しめます。

監修者プロフィール

新百合ヶ丘総合病院 予防医学センター・消化器内科部門部長
袴田拓先生

1967年生まれ。茨城県つくば市出身。医学博士。総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本人間ドック学会人間ドック健診専門医・指導医、日本鉄バイオサイエンス学会所属。薬物治療や技術先行の医学界に漠然と問題意識を感じる中、テレビ番組のニーズに応えて医師があまり重視しない栄養分野のコメントを繰り返すうち、栄養医学の真の重要性に気付く。

<Edit:編集部>

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