幸せホルモン「セロトニン」を増やす食事メニューは?夜は“睡眠ホルモン“も出したいんです (6/6)
中枢性セロトニン分泌を助ける夜の過ごし方
夕食だけでなく、食後の過ごし方も幸せホルモンと睡眠の質に影響します。
食後の軽い運動
食後すぐに座りっぱなし、あるいは横になると、消化不良や逆流性食道炎のリスクが高まります。食後10〜15分、軽く体を動かしましょう。
- ゆっくり歩く(家の中を歩く程度でOK)、軽いストレッチ、食器洗いなどの軽い家事など
激しい運動は逆効果です。あくまで「軽く」がポイントです。
深呼吸でリラックス
食後に深呼吸をすることで、副交感神経が優位になり、消化が促進されます。
1. 鼻からゆっくり4秒吸う
2. 7秒息を止める
3. 口からゆっくり8秒吐く
これを3〜5回繰り返すだけで、体がリラックスモードに切り替わります。
照明を暗めに調整する
夕食後は、徐々に照明を暗くしていきましょう。明るい光は、メラトニンの分泌を抑制してしまいます。
- リビングは間接照明に
- 寝室は暖色系の柔らかい光に
- スマホやパソコンの画面は暗めに設定

温かい飲み物でリラックス
食後1時間ほど経ったら、温かい飲み物を飲むとリラックスできます。
- ホットミルク、ホット豆乳(無糖)、カモミールティー、白湯
体を内側から温めることで、その後の体温低下がスムーズになり、眠りやすくなります。
寝る1~2時間前にぬるめのお風呂に浸かる
就寝の1〜2時間前に、38〜40度のぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。体温が上がり、その後自然に下がることで、眠気が訪れます。
熱すぎるお湯や長風呂は、交感神経を刺激し、逆に目が覚めてしまうので注意しましょう。
ブルーライト対策を行う
スマホやパソコンの画面から出る強い光とブルーライトは、メラトニンの分泌を強く抑制します。
できれば就寝90分前から暖色光環境への切り替えを意識すると、メラトニン分泌の自然な立ち上がりを妨げにくくなります。
寝室環境を整える
- カーテンをしっかり閉める、時計やスマホの光が目に入らないようにする、アロマ(ラベンダーなど)を活用
真っ暗が苦手な人は、フットライトなど、足元だけを照らす程度の暗さにしましょう。
監修者プロフィール
林外科・内科クリニック理事長
林 裕章(はやし・ひろあき)
国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。現在、外科医の父と放射線科医の妻と、全身を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営しており、医療・介護の両面から地域を支えている。また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、また医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。日本外科学会外科専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定スポーツ医
公式サイト https://www.hayashi-cl.jp/
<Text:外薗 拓/Edit:編集部>









