【カサンドラ症候群】もう限界かも…発達障害のパートナーに心が疲れたら病院に行くべき?
「もう無理かも」「誰にも分かってもらえない」。
発達障害のパートナーや家族との関係に疲れて、心が限界に近づいていると感じていませんか? そんなときは、カサンドラ症候群の状態かもしれません。
つらい気持ちを抱えていても、「病院に行くべきなのかな」と迷う人は少なくありません。自分を責めず、ヒントを一緒に見つけていきましょう。
カサンドラ症候群とは
カサンドラ症候群は、ASD(自閉症スペクトラム)の傾向がある家族やパートナーとの関係の中で、理解されない苦しみや強いストレスを抱えてしまうことで起こります。
正式な病名ではありませんが、心の負担が続くと、うつ病や適応障害、パニック障害などにつながることもあります。
そのため、「もう限界かも」と感じたときは、早めに心療内科や精神科で相談するのがおすすめです。
病院へ行くとどうなる?
病院では、まず今の状態を丁寧にヒアリングし、必要に応じて次のような治療が行われます。
- 薬物療法:不眠や自律神経の乱れを改善する
- 認知行動療法:ストレスに対処する方法を身につける
医師や臨床心理士との対話を通して、自分の状況を客観的に整理できる人も多いです。
「病気じゃないのに行っていいのかな」と迷う必要はありません。病院は、診断のためだけでなく、心を落ち着かせるための場所でもあるのです。
受診をスムーズにするためにできること
病院に行こうと思っても、「何を話せばいいのかわからない」と戸惑う人は多いものです。そんなときは、次の3つを整理してから受診すると、診察がスムーズに進みます。
- 家族やパートナーにASDの人がいること
- 心身の不調(眠れない、息苦しい、焦るなど)
- 症状がいつから続いていて、どんな時に強く出るか
これらをメモして持っていくだけでも、医師が状況を理解しやすくなります。また、診察の中で「自分の感じていることを言葉にする」こと自体が、心の整理につながることもあります。
そして、治療と並行して取り入れたいのがセルフケアです。
一人になれる時間を作る、休息をしっかり取るなど、小さな工夫を続けることが心の余裕を取り戻すきっかけになります。
限界を感じたときこそ、我慢せずに専門家のサポートを頼ってみてください。話すことで、思っている以上に心が軽くなるはずです。
監修者プロフィール
ともしびクリニック代表医師
江越 正敏先生
佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた記事を、MELOS編集部が内容を精査・加筆のうえ再構成したものです。











