2020年9月8日

「カルシウム」と「鉄分」の栄養吸収率を高める、効果的な食べ合わせ方 (2/2)

カルシウム・鉄分の吸収を悪くする、避けたい食べ合わせ

 逆に、吸収を阻害する食べ合わせも学んでおきましょう。

【カルシウム】と【リン・カフェイン・アルコール】を一緒に摂るのは避ける

 カルシウムの吸収を増やしたい場合、「リン」・「カフェイン」・「アルコール」はカルシウムの吸収を阻害する働きを持ちます。リンはインスタント食品やスナック菓子に、カフェインはコーヒーや紅茶に多く含まれています。また、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれている「タンニン」も、吸収を阻害する働きがあるので注意しましょう。

【鉄分】と【タンニン】を一緒に摂るのは避ける

 カルシウム同様、タンニンには鉄分の吸収も阻害する働きがあります。鉄分の吸収を意識するのであれば、食事中や食後にコーヒーや紅茶を飲むのは控えた方がよいといえるでしょう。

栄養素はすべて体内に取り入れられるわけではない

 今回ご紹介したように、摂取した栄養素はすべて体内に吸収されるわけではありません。ほかの栄養素との相性によって吸収率が高まったり、逆に吸収されなくなるのです。これ以外にも、栄養素の吸収に影響を与える食べ合わせはあります。この機会に、カラダを作る重要な栄養素を逃すことなく摂取できるように、栄養素同士の関係性を調べてみてはいかがでしょうか。

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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