鳥取の「二十世紀梨」が届いたので、梨の栄養を調べてみた【残暑疲れに】
以前の記事にて、鳥取県東京本部さんから鳥取スイカが届いた話をしたのですが、秋に差しかかるころ、今度は鳥取県産の「二十世紀梨」が届きました。
編集部に届いた鳥取県産の二十世紀梨(1箱/約5 kg)。なんて立派!
鳥取県は「二十世紀梨」の生産量が全国第一位
鳥取県は、二十世紀梨の生産量日本一を誇ります。農林水産省の青果物卸売市場調査によると、令和元年の二十世紀梨の主要消費地域における卸売数量のうち、鳥取県産の卸売数量は約70%のシェアを誇り、全国第1位。そう、実は二十世紀梨の王国だったのです。
青りんごのように淡い緑色をした、すべすべした見た目が特徴の二十世紀梨は、90%以上が水分。非常にみずみずしい食感が楽しめます。味は、さわやかな甘みとわずかな酸味が特徴とのこと。さっそくひとついただいてみました。
シャクシャクでジューシー
今年の夏はとにかく暑かった。寒暖差にやられた体にぴったりの、甘さ控えめのジューシーさです。染みわたる……。
割ったときに滴る果汁の多さに驚きます。切るごとに“ショワッ”と爽やかな音が鳴ります。あ~涼しげ。白ワインを開けたときのような、爽やかな青々しい香りが鼻をくすぐります。そのままアロマスプレーにしたいくらいです。
歯ごたえもよく、口に広がる果汁が喉を潤してくれます。残暑疲れで食欲がないときや、サッパリしたいときに合います。
梨の栄養と効能を調べてみると
鳥取県東京本部さんからいただいた資料によると、梨はリンゴ酸やクエン酸を多く含んでいることから、夏バテなど疲労回復に役立つと言われているのだそう。先述の通り90 %が水分なので、水分補給にもよいフルーツです。
そういえば、子どもの頃読んだ絵本で、中国の仙人が梨売りから梨をもらい、喉を潤したというエピソードがありました。当時は食べ物でのどを潤すということがよく理解できなかったのですが、たしかに梨やスイカは喉の渇きを潤してくれるジューシーさがありますね。
ほか、梨にはこんな効能があるそう。
血圧を下げる
カリウムが多く含まれており、体内にあるナトリウムの排出を促すため、血圧を下げる作用が期待できます。
利尿作用
アンモニアを体外に排出するアスパラギン酸を含むため、利尿作用や体内の代謝を整える働きが期待できます。
便秘解消
梨の果肉のザラザラ感は石細胞によるもので、これが腸を刺激し、便秘解消に役立つと言われています。
梨の漢方的要素
梨は薬効が高く、漢方の古書の多くに記載があります。おもな作用としては、熱を下げ(解熱)、肺を潤し(潤肺)、せきやたんを鎮める(鎮咳・去痰)作用があると言います。また、たんぱく質分解酵素があるので、お肉類を食べ過ぎたときのデザートにもよいとされています。
声が枯れる、咳止め、肉類の消化促進、二日酔いのときなどにおすすめで、鳥取県の梨農家の人は、梨を煮詰めて「梨飴」を作り、風邪をひいたときにのど薬としていただくそうです。
注意点としては、梨は解熱作用を持つため、食べ過ぎると体を冷やす要因にも繋がります。冷え性や体を冷やしたくない人は、食べ過ぎに注意しましょう。
梨のカロリーと栄養成分
気になる梨のカロリーや糖質などもチェック。カロリーや糖質は高くなく、カリウムが豊富です。
日本なし(生)可食部100 gあたり
熱量 43kcal
たんぱく質 0.6g
脂質 0.1g
炭水化物 11.3g(食物繊維0.9g)
カリウム 140mg
カルシウム 2mg
マグネシウム 5mg
リン 11mg
鉄 0mg
亜鉛 0.1mg
銅 0.06mg
ビタミンE 0mg
ビタミンB1 0.02mg
ナイアシン 0.2mg
ビタミンB6 0.02mg
ビタミンB12 0mg
葉酸 6μg
パントテン酸 0.14mg
ビオチン 0.5μg
ビタミンC 3mg
水分 88g
参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)第2章 日本食品標準成分表
おいしい梨の選び方
おいしい梨にはいくつかのポイントがあります。
- 色つやがよく重量感のあるものを選ぶ
- 皮を剝いたときにべとべとする(熟度が進み甘みが乗った証拠)
- 二十世紀梨の場合、シャキッとした食感が好きな人は黄緑色のものを、甘さ重視の人は黄色のものがおすすめ
梨を食べるときのポイント
梨をいただくとき、以下を意識するとさらにおいしくなるそうです。
- 冷やして食べる
- 芯のまわりは酸っぱみがあるので、大きく取り除く
薄い塩水か酢を加えた水にさっと通すと、梨の断面の白さを保つことができますよ。お試しあれ!
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<Text&Photo:編集部、鳥取県東京本部>