
デッドリフトの効果とやり方、正しいフォーム、重量回数[トレーナー解説] (1/2)
腰回りを鍛える代表的な筋トレのひとつ「デッドリフト」。しかし、初心者にとっては、あまりなじみのないエクササイズかもしれませんね。
今回はデッドリフトについて、正しいフォームとやり方、鍛えられる部位、効果を高めるポイントを解説していきます。
解説は、プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当する、日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)認定トレーナー・和田拓巳さんです。
デッドリフトとは
デッドリフトは、ベンチプレス・スクワットと並んで「筋トレBIG3」と呼ばれるエクササイズの一つ。高重量を扱えるうえ、複数の筋肉を同時に刺激できるため、体幹や下半身強化に効果の高い種目です。
デッドリフトの基本フォームとやり方
では、デッドリフトの基本フォームを確認してみましょう。ここではバーベルを使用したやり方です。
1.つま先は正面に向け、腰幅程度に足を開いて立ちます
2.股関節と膝を曲げ、しゃがんだ姿勢になります。肩幅程度に手を開き、両手にバーベルを持ちます
3.バーベルをスネや太ももなど、体の前面に沿わせながら立ち上がります
4.立ちあがったら、股関節と膝を曲げながらゆっくりとバーベルを下していき、2の姿勢に戻ります
5.この動作を繰り返し行います
デッドリフトで鍛えられる筋肉
まずは、デッドリフトでどんな筋肉を鍛えることができるのか、確認してみましょう。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は、背骨の両脇に付着している筋肉です。腰背部を伸ばす(体幹部を反らせる)、横に曲げる動作で力を発揮します。デッドリフトでは、動作中に体勢を保持するために大きな力を発揮しています。
大臀筋
大臀筋は、お尻の表面に付着している筋肉です。股関節を伸ばす時や、外側に捻るときに力を発揮します。
中臀筋
中臀筋は、大臀筋より深層に付着しているお尻の筋肉です。股関節を外側に開くときに力を発揮します。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は、太ももの前側に付着している筋肉です。股関節を曲げるときや、膝関節を伸ばす時に力を発揮します。
ハムストリングス
ハムストリングスは、太ももの裏側に付着している筋肉です。股関節を伸ばしたり、膝関節を曲げたりするときに力を発揮します。
僧帽筋
僧帽筋は、首~背中の中央に付着している筋肉です。肩をすくめる、肩甲骨を動かす・固定する働きがあります。デッドリフトでは、重い重量を保持するために力を発揮します。
広背筋
広背筋は、背中に付着している筋肉です。腕を後ろに引く動作で力を発揮し、デッドリフトでは、重量を保持するために力を発揮します。
デッドリフトにはどんな効果がある? デッドリフトを行うメリット
デッドリフトを行うことで、どのような効果があるのでしょうか。ここではデッドリフトを行うメリットを紹介します。
一度に複数の筋肉を刺激できる
先述の通り、デッドリフトは複数の背中や下半身の筋肉を同時に刺激することができます。高負荷を扱えるため、短時間で多くの筋肉を効率よく鍛えることができます。
また、背中や下半身の筋肉は大きく、筋肉量を増やすことでエネルギー消費量も高まり、基礎代謝量も大きく向上します。
姿勢が良くなる
デッドリフトで刺激できる筋肉は、重力に対抗して姿勢を保持するために働く “抗重力筋”が多いのも特徴です。
猫背などの姿勢の悪さは、脊柱起立筋や僧帽筋の筋力低下などで起こる場合があります。その場合、抗重力筋を鍛えることで、良い姿勢を保つことができます。
腰痛を改善する
デッドリフトで腰部や下半身を刺激することは、腰痛の改善に効果があります。
日頃から力を発揮している抗重力筋は、緊張が強くなりがちです。座りっぱなしや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢を続けることで筋肉が緊張し、痛みが出てくるのです。
デッドリフトで筋力を高めると、疲労が溜まりにくくなります。そして筋肉を動かすことによって血行が良くなり、筋緊張を引き起こしにくくなるなど、腰痛にも効果的です。
デッドリフトはダンベルとバーベルどちらを使うべき?
デッドリフトは、バーベルを使う場合と、ダンベルを使う場合があります。それぞれの使い方を確認してみましょう。
バーベルデッドリフトのメリット・デメリット
バーベルを使うことで、安定して高重量を扱うことができます。
ただし、バーベルが常に体の前面にあるため動作できる範囲が狭くなり、柔軟性が低い場合、動作が行いにくい場合があります。
ダンベルデッドリフトのメリット・デメリット
ダンベルは両手それぞれが独立しているため、動作がしやすく、柔軟性が低くても関節可動域をフルに使いやすくなります。
ただ、扱える重量は、バーベルに比べ少なくなりやすく、高重量を扱う際にバランスがとりにくいなどのデメリットもあります。