カシューナッツの栄養と効果的な食べ方|1日何個まで?食べ過ぎはどのくらい?[薬剤師監修]
カシューナッツは栄養価が高いナッツの一つで、さまざまな健康効果が期待されています。本記事では、カシューナッツに含まれる栄養素や効能を他のナッツ類と比較し、1日の摂取目安量や食べ過ぎないための注意点についても解説します。
<このページの内容>
カシューナッツに含まれる栄養素と効果
カシューナッツは、健康をサポートするさまざまな栄養素を豊富に含んでいます。以下では、主な栄養素とその効果を紹介します。
1. 脂質
カシューナッツには、一価不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
この脂質は「健康に良い脂肪」とされ、悪玉コレステロールを減少させ、血液をサラサラにする効果が期待されます。便通を改善する働きもあり、ダイエット中の方にもおすすめです。
また、多価不飽和脂肪酸も含まれており、これらは体の機能を正常に保つために欠かせない必須脂肪酸です。
2. 葉酸
カシューナッツは、造血に重要なビタミンB群の一つである葉酸も豊富です。
葉酸は貧血予防に役立つほか、胎児の成長に必要な栄養素としても知られており、妊娠前や妊娠中の女性に特に推奨されています。
3. ビタミンB1
カシューナッツには、糖質をエネルギーに変えるために不可欠なビタミンB1が多く含まれています。
ビタミンB1が不足すると、疲れやすくなり、代謝も低下してしまうため、カシューナッツは日々の疲労回復や代謝サポートに役立つ食品です。
4. ミネラル
カシューナッツは、カリウム、リン、銅、鉄、亜鉛といった多くのミネラルを含んでいます。
これらは、むくみ防止や血圧の安定、骨や歯の健康維持、味覚の正常化、貧血予防など、さまざまな健康効果をもたらします。
カシューナッツと他のナッツ類、栄養の違いは?
カシューナッツの栄養素を、アーモンドやくるみなどの代表的なナッツと比較すると、異なる特徴が見えてきます。
以下は、それぞれのナッツに含まれる主要な栄養素の比較です。どのナッツが食べたいか悩んだときは、栄養成分から選んでみるのもよいですね。
脂質
カシューナッツは、一価不飽和脂肪酸の含有量が27.74gで、アーモンド(33.61g)やくるみ(10.26g)と比べて少なめですが、適度な摂取が健康に良いとされています。
アーモンドやくるみは高脂質のため、過剰摂取は肥満や生活習慣病のリスクを伴います。
葉酸
カシューナッツの葉酸含有量は63μgと、アーモンド(65μg)やくるみ(91μg)とほぼ同程度です。葉酸を効率よく摂取するためには、好みに合わせてナッツを選びましょう。
ビタミンB1
カシューナッツは、ビタミンB1の含有量が0.54mgと、アーモンド(0.20mg)やくるみ(0.26mg)よりも豊富です。疲れやすい方には、特にカシューナッツが適しています。
カリウム
カリウムはむくみ防止や血圧安定に役立つ栄養素です。アーモンドが760mgともっとも多く、カシューナッツは590mg、くるみは540mgです。
カシューナッツはどのくらい食べていい? 1日の摂取目安量は「約10粒」
カシューナッツは1粒あたり約7~9kcalとカロリーが高いため、食べ過ぎには注意が必要です。1日に10~15g(約10粒)を目安に、間食として摂ることがおすすめです。
食べ過ぎるとどんなデメリットがある?
カシューナッツを食べ過ぎると、以下のデメリットが考えられます。
肥満のリスク
カロリーが高いため、過剰摂取は体重増加の原因となります。
肌荒れやニキビ
油分が多いナッツ類は、食べ過ぎると毛穴づまりやニキビの原因になることがあります。
胃腸の不調
カシューナッツに含まれる不溶性食物繊維の過剰摂取は、便秘や腸の不調を引き起こすことがあります。
カシューナッツを太らず食べる方法
食べるタイミングは食前、運動の前後
カシューナッツを食べるタイミングは、食前または運動の前後がおすすめです。
食前に食べることで血糖値の上昇を抑え、満腹感を得やすくなります。また、運動前後に食べることで、汗で失われがちなミネラルを補給できます。
「無塩の素焼き」を選ぼう
カシューナッツは無塩の素焼きタイプを選びましょう。塩分や油分が多いタイプは、むくみや肌荒れの原因になりやすいため、避けるのが賢明です。
監修者プロフィール
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
<Edit:編集部>