ウェルネスフード
2023年6月1日

魚は油が多いから太る?お肉の脂質とはどう違うのか│管理栄養士の食トレ学

トレーニングやダイエットに欠かせない「食事」。多くのトレーニーが抱えている栄養・食生活のギモンについて、ボディメイクを食事面からサポートする「Muscle Deli(マッスルデリ)」の管理栄養士に質問する本企画。今回は三大栄養素のひとつ“脂質”をテーマに、魚に含まれる脂質の種類について訊きました。

サバやマグロなど脂質が多い魚は、ダイエット中は控えたほうがいいのでしょうか。また、お肉の脂との違いは。

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たんぱく質を意識していつも鶏むね肉を食べています。たまには魚にしようと思いますが、脂質の多さに尻込みしてしまいます。魚に含まれる脂質の種類やカラダへの働き、お肉の脂質とはどう違うのか教えてください。

魚の油は不飽和脂肪酸と呼ばれ、抗炎症作用、血液サラサラ作用、血中コレステロール低下作用のほか、脂肪燃焼効果も期待できます。

肉と魚、脂質1gあたりのカロリーはどちらも約9kcalでほぼ同じですが、それぞれ脂肪酸の種類が異なるため、その特性も大きく異なります。

肉のあぶら(脂)について

肉のあぶら(脂)は常温で固体です。これは飽和脂肪酸がメインとなっているためです。

飽和脂肪酸は体内で合成が可能な脂肪酸で、バター、チョコレートなどにも含まれます。体内でのエネルギー効率がよいものの、過剰摂取になりやすいあぶらです。

極端な不足は脳出血の要因になると言われていますが、現代においては過剰摂取による生活習慣病のリスクなどの弊害の方が問題視されています。

魚のあぶら(油)について

魚のあぶら(油)は常温で液体です。これは不飽和脂肪酸がメインとなっているためです。

不飽和脂肪酸には体内で合成ができない必須脂肪酸が含まれており、魚油のほかオリーブオイルやナッツなどの植物油も仲間になります。

肉の脂と比べると体内でのエネルギー効率は劣るものの、抗炎症作用、血液サラサラ作用、血中コレステロール低下作用など、生理活性に優れた特徴を持ちます。さらに、魚油に含まれるDHAやEPAが脂肪燃焼細胞である褐色脂肪細胞を増加させることもわかっています。

必須脂肪酸は食事から摂取する必要があり、1日1回は魚料理をメニューに入れていただきたいです。タラやサケはもちろん、サバなどの脂質が多そうなお魚でも、1食分、適量の摂取であれば安心です。

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[プロフィール]
瀧川みなみ(たきかわ・みなみ)
株式会社Muscle Deli管理栄養士、調理師。青山学院大学文学部卒業後、専門学校で調理師、食生活アドバイザー、栄養教諭を取得。専門学校卒業後は大手外食企業で働きながら管理栄養士を取得。接客、店舗管理、副料理長を務めたのち本社の商品企画・開発部門でデザートメニューの商品開発をおこなう。その後、クラウドレストランを運営するベンチャー企業に転職し、8ブランドの立ち上げを実現。より多くの人に向けて体・健康づくりの手伝いがしたいと思い、Muscle Deliに入社。商品開発、栄養指導、レシピやコラム作成等を担当。プライベートでは料理教室や食事に関するセミナーなどのイベントを主催。

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<Text:編集部>