
「発達障害(ASD)の男性」からの好意…断るとき、どんな対応がベスト?ASD彼氏への付き合い方は? (1/4)
以前、「大人のASD男性の恋愛傾向とは?よくあるトラブル事例と予防策」をお届けしました。前回はASD男性側が行う対処法でしたが、ここからは「周りの人」に向けた対処法です。
ASDの特性上、遠回しな言い方が通じにくいことや、一度の拒否で理解されにくいことがあるため、適切な断り方を知っておくことが大切です。
本記事では、ASD男性からの好意をお断りするときの「NGあるある」とその対策を、実例を交えて紹介します。
監修は医療法人社団燈心会ライトメンタルクリニックの清水 聖童先生です。
ASD男性からの好意を断るとき、どんな対応がベスト?
「遠回し、やんわり、察して」は意味なし!
ASDの人は「遠回しに察する」が苦手ですので、波風を立てないようぼかした言い方や、やんわりとした拒否は通じにくいことが多いです。「察する」ことが苦手なため、はっきり伝えないと「まだチャンスがある」と思ってしまうことも。
ポイントは、期待を持たせないこと! 以下3つを守るようにしましょう。
チェックポイント
• 期待を持たせない言い方をする(「今は無理」ではなく「これからも無理」)
• 理由をつけすぎない(「◯◯だから無理」と言うと、「じゃあ△△ならOK?」と食い下がられることがある)
• 一貫した態度を取る(断った後に優しくしすぎると、「やっぱり脈あり?」と誤解される)
実例を交えて見ていきましょう。
直接告白されたときの断り方
NG例
「ごめんね、今は恋愛を考えていないので」
→ 「じゃあいつかは考える? それまで待つよ!」となる可能性ありOK例
「ごめんなさい、私はあなたと恋愛関係にはなれません」
「ありがとう。でも私はあなたを恋愛対象として見ていないんだ」
→ 「これからも可能性はない」と伝えるのがポイント
しつこくアプローチされるときの断り方
ASDの人は「何度も誘えばいつかOKになる」と思ってしまうことも。こういう場合は、「何回誘われても答えは変わらない」と伝えることが重要です。
NG例
「また今度ね」「ちょっと忙しくて」
→ 「落ち着いたらOK?」と思わせる可能性がありますOK例
「前にも伝えたけど、私はあなたを友達としか見られない。恋愛関係になるつもりはないから、誘わないでほしい」
「何回言われても答えは変わりません。困っているのでやめてください」
→ 毅然と、繰り返してもかわらない態度をとることが大切です
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