
朝、頭が痛いのは血圧のせい?寝起きの頭痛を引き起こす「早朝高血圧」に要注意! (1/2)
朝起きた瞬間から、ズキズキと頭が痛む——そんな経験、ありませんか?
「寝不足かな」「枕が合ってないのかも」と思いがちですが、実は「早朝高血圧」が原因のひとつかもしれません。
早朝高血圧とは、その名のとおり起床時に血圧が急上昇する現象。知らずに放っておくと、頭痛だけでなく、心臓や血管に負担がかかるリスクもあるのです。
なぜ早朝に血圧が上がるのか? 寝起き頭痛との関係性は? そして予防・改善のためにできることについて、荒牧内科院長・荒牧 竜太郎先生監修のもと、わかりやすく解説します。
朝の不快な症状、見逃さないでくださいね。
早朝高血圧とは
早朝高血圧とは、昼間の血圧は正常ですが、朝方に高いことをいいます。高血圧の患者の約半分が当てはまります。
通常、家庭で測った血圧が「若い人で125/80mmHg以上、ご高齢の人で135/85 mmHg以上」であれば高血圧を疑うサインです。早朝高血圧も、同じ基準となります。
■測定条件
朝起きてから1時間以内
排尿後
朝の薬を飲む前
朝食を摂る前
朝方に血圧が高くなる原因
高血圧の薬の効き目がきれて、夜から朝にかけて高くなる
夜に血圧が下がらないので、朝も高くなる
朝、目が覚めて急激に高くなる
早朝の頭痛は高血圧のせい?
朝の頭痛にはさまざまな原因があります。
血圧は起床前から起床後に上がりますので、その際に頭痛が起こることもあります。
こうした早朝高血圧は脳卒中や心筋梗塞を始め、脳や心臓、腎臓などの疾病を発症しやすいので、注意が必要です。
その他、早朝の頭痛は脳腫瘍といった病気も考えられます。
なぜ朝に血圧が高くなるのか
朝方に血圧が高くなる原因としては、以下が考えられます。
- 高血圧の薬の効き目がきれて、夜から朝にかけて高くなる
- 夜に血圧が下がらないので、朝も高くなる
- 朝、目が覚めて急激に高くなる
朝、目が覚めて血圧が上がるのは、活動するために心臓の動きが活発になるためです。
しかし、高血圧の人・高齢者には負担がかかります。急に血圧が高くなると、血管が傷ついて詰まることもあります。
心筋梗塞は、“朝起きた後、1時間以内”に発症することが多いという報告もあるため要注意です。
早朝高血圧からわかる病気
早朝に血圧が高くなる原因には、動脈硬化や睡眠時無呼吸症候群などの病気が考えられます。まずは病院で適切な診断を受けることが大切です。
また、朝方に血圧が高くなる状態を放置すると、“脳梗塞”、“腎硬化症”、“心筋梗塞”などのリスクが高くなります。
血管壁が厚く硬くなると、血管が詰まりやすくなるためです。
早朝高血圧は男女どちらに起こりやすい?
2017年の国民健康栄養調査で、“最高血圧が140mmHg以上の割合”の報告があります。男性の約4割、女性の約3割と報告されています。
あくまで“血圧”に関してですが、やや男性が、多い傾向です。
次:早朝高血圧の改善方法は?