ウェルネスフード
2025年7月17日

ラクトアイスは体に悪い?なぜ健康によくないと言われるのか (1/2)

暑い季節や疲れた日のごほうびに、スーパーやコンビニでつい手が伸びるアイス。その中でもスーパーやコンビニで手軽に買える「ラクトアイス」は価格も手頃でバラエティ豊かです。 

しかし一部では「ラクトアイスは体に悪いって聞いたことある」なんて声を耳にすることも。 成分や添加物が心配されているようですが、健康面でのリスクはあるのでしょうか。 

今回は、ラクトアイスと健康の関係について、管理栄養士の視点でわかりやすくご紹介します。 

なぜ「ラクトアイス=体に悪い」という噂があるのか? 

ラクトアイスが体に悪いという説にはいくつかポイントがあります。 

ラクトアイスは他のアイスに比べて乳脂肪分が少ない代わりに、植物油脂を多く含みます。植物油脂の加工・精製過程でトランス脂肪酸という成分ができることがあります。過剰摂取は生活習慣病のリスクを高めるといわれており、健康志向の方からは心配の声が上がりがちです。

また、ラクトアイスは「アイスクリーム」や「アイスミルク」と比べて、カルシウムやたんぱく質といった栄養は控えめ。代わりに砂糖や安定剤、香料などは多めで気になるポイントかもしれません。

こうしたことから、「ラクトアイス=体に悪い」というイメージが広まっているようです。

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実際のところ、どのくらい気をつけたらいいの? 

農林水産省の『トランス脂肪酸に関する情報』によると、日本人のトランス脂肪酸の摂取量は1日平均0.92〜0.96gで、総エネルギーの約0.3〜0.47%に相当します。 これは、世界保健機関(WHO)が「できるだけ少なく」としている目安(総エネルギーの1%未満=約2g)よりもかなり少ない数値です。 

さらに近年では企業努力により、マーガリンなどの加工食品中のトランス脂肪酸の量は減少傾向にあります。 

ただし、脂質が多い食生活をしているとトランス脂肪酸の摂取量も増えるため、脂質や塩分をとり過ぎないようバランスの良い食事が求められます。 

大切なのは「頻度」と「量」のバランス 

ラクトアイスは、たしかにアイスクリームに比べて栄養価が高いわけではありません。 でも、「食べてはいけない」わけではなく、楽しみ方のコツを知っておくことが大事です。 

たとえば… 

・食後すぐではなく、間食として楽しむ 
・毎日ではなく、週に1〜2回程度の頻度にする 
・アイスを食べた日は、夕食を軽めにする など 

ちょっとした工夫で、体に負担をかけずに「甘いごほうび」を楽しむことができます。 

ラクトアイスは嗜好品なので、“たまに楽しむ”程度なら問題なしでしょう。むしろ、低価格で手に入るので手軽なご褒美としての役割もあります。大切なのは、「頻度」と「量」を意識することです。 

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