ギア&アクセサリー
2020年5月21日

昭和レトロな筋トレ&健康グッズを調べたら、今のトレンドにも通じるものがあった (1/3)

 高度経済成長期を生き抜くためにはまず、自分の健康管理が大切という風潮が始まり、自分の体のためにお金を使う余裕が出てきた昭和40年代。「男は強く、女は美しく」なんて考え方がまかり通っていた時代でもあり、男子は理想の肉体を手に入れるための筋トレグッズに憧れたものでした。理想の肉体を手に入れてモテモテになりたい! と考えるのは今も昔も一緒。筋トレグッズや健康器具は、今もなお新製品が続々と登場しています。

 では、昔の筋トレグッズには、どんなものがあったのでしょうか? 40代以上の人には懐かしく、若い世代の人には斬新に見えるかもしれない、昭和に流行った筋トレグッズ&健康器具をご紹介。最新グッズと比較して、その進化の経緯をみていきましょう。

ブルワーカー(昭和40年~)

▲昭和40年(1965年)に発売された国産第1号のブルワーカー

 1963年にドイツで考案され、ヨーロッパ、北米で発売されて以来、全世界で愛されている超ロングセラー商品。1965年から日本でブルワーカーの製造販売をしている福発メタル代表の三浦次夫さんによると、現在までの累計売上数は全世界で1600万本、国内だけで150万本以上とのこと。取り付けられたチューブを引っ張ったりグリップを押し込んだりする組み合わせ次第で、全身を鍛えることができる筋トレグッズです。

▲昭和50年代には荷重に差をつけたソフトタイプとハードタイプが登場

 日本では昭和40~50年代、男子中高生の間で大ブームになりました。ブームを支えたのが、当時の少年雑誌に必ずといっていいほど載っていたマンガ広告。三浦さんに当時の広告をお借りしました。

▲少年雑誌に掲載されていたマンガ広告。これは昭和50年代のもの

 色白で貧弱な体を馬鹿にされ、自信をなくしていた少年。自分と同じような風貌だった友人がブルワーカーのおかげでたくましい男に変身したことを知り、さっそく自分も購入。すると……。「まったく簡単だ」のセリフひと言で、色黒ムキムキ、モテモテに! どうして色黒になったのかという疑問はさておき、このマンガのようにあっという間にマッチョになって彼女ができることを夢見た男子たちがこぞってお小遣いを貯めてブルワーカーを買い求めたわけです。

 ブルワーカーは一過性のブームにとどまらず、マイナーチェンジを続けながらいまだに人気の高い定番トレーニング機器となっています。その最新モデルがこちら。

▲ブルワーカーXO ソフト(上)/ブルワーカーXO ハード(下)

 素材変更や摩擦力の見直しはあるものの、基本的な構造は当時のまま。つまり、開発当初から完成度が高かったということですね。

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