2026年10月27日

食前に紅茶を飲むだけ!ベジファーストに続く「ティーファースト」は"何がいい"のか

食事の後に、ほっとひと息つくために飲む紅茶。その一杯を、食事の最初や食事中に取り入れる「ティーファースト」という習慣が提案されています。

注目されているのは、紅茶に含まれるポリフェノール。糖質の消化に関わる酵素に作用し、食後の血糖値の上昇を穏やかにする可能性が研究されています。

紅茶の色や渋みに関わる「テアフラビン」とは

紅茶に含まれる代表的なポリフェノールのひとつが「テアフラビン」です。茶葉を紅茶に加工する過程で、カテキン類が酸化することによって生成され、紅茶特有の赤みがかった色や渋み、風味に関わっています。

このテアフラビン類を含む紅茶ポリフェノールは、食後の血糖値の急上昇(血糖値スパイク)や、脂肪の吸収を抑える可能性がある成分として注目されています。

食後血糖値の急上昇を抑える可能性

とくに期待されているのが、糖質の消化に関わる酵素「α-アミラーゼ」や「α-グルコシダーゼ」の働きを抑える作用です。

これらの酵素の働きを抑えることで、糖質の分解や腸からの糖の吸収が緩やかになり、食後血糖値の急上昇を抑える可能性が示されています。

2021年に発表された紅茶と食後血糖の研究(Isonoet al., 2021)では、健康な日本人成人、計46人が参加した2つの試験で、紅茶と食後の血糖値の関係を調べています。

米飯200gを食べた後に紅茶200mLを飲んだ条件では、比較用の飲料を飲んだ条件よりも、食後の血糖値やインスリンの上昇を時間全体で評価した指標が低くなりました。

また、試験管内の実験では、紅茶に含まれる高分子ポリフェノールが、糖質の消化酵素の働きを抑えることも確認されています。

ただし、これは紅茶全体を使った研究です。テアフラビン単独の効果や、紅茶によって食後の眠気が改善することを確かめた試験ではありません。

食事に含まれる脂肪の分解・吸収を抑える可能性

さらに、脂肪の消化に関わる酵素「膵リパーゼ」にも作用し、食事に含まれる脂肪の分解・吸収を抑える可能性が指摘されています。

Kobayashi M et al. J Agric Food Chem. 2009./ Jin D et al. J Funct Foods. 2013.
Takamizawa N et al. ACN2015 Abstract Book. 2015.

医師が考える、紅茶を飲むメリットとは

食事の最初に紅茶を飲む「ティーファースト」、やり方は?

「ティーファースト」は、食後ではなく”食前”に紅茶を取り入れるという考え方です。

飲むタイミングは食前〜食事中がおすすめ

食事の最初のひと口に合わせて飲み始めると、普段の食生活にも無理なく取り入れられるでしょう。目安としては、食事の直前から食べ始めのタイミングがおすすめです。

1回1杯程度を目安に。無理なく続けられる飲み方を

紅茶は、ティーバッグや茶葉で淹れたものなら、1食あたり1杯程度を目安にすると取り入れやすいでしょう。

紅茶を濃く淹れるとポリフェノールの抽出量が増える場合がありますが、その分、渋みやカフェインも強くなることがあります。無理に濃くする必要はなく、好みに合った濃さで楽しむことが大切です。

また、外出先ではペットボトルの紅茶を活用するのもひとつの方法です。市販のアイスティーにも紅茶由来のポリフェノールは含まれていますが、含有量は商品によって異なります。

ダイエットや血糖値が気になる場合は、砂糖を加えていない無糖タイプを選ぶとよいでしょう。

糖質や脂質が多い食事と組み合わせるのもひとつの方法

パンやスイーツ、揚げ物、カレーなど、糖質や脂質が多い食事の際に紅茶を取り入れるのもよいでしょう。

紅茶に含まれるポリフェノールには、糖質や脂質の消化・吸収に関わる酵素の働きを抑える可能性が示されています。

ただし、紅茶を飲めば糖質や脂質の吸収を確実に抑えられるわけではありません。食べすぎを帳消しにできるものでもないため、あくまでバランスのよい食事を基本に考えましょう。

飲みすぎには注意。カフェイン量も意識しよう

紅茶を毎日楽しむうえで、気をつけたいのがカフェインの摂取量です。

一般的な紅茶には100mlあたり約30mgのカフェインが含まれており、飲む量が増えるほどカフェインの摂取量も多くなります。

カフェインに敏感な人や夜に飲む場合は、量を控えたり、カフェインレスの紅茶を選んだりするとよいでしょう。

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「紅茶を飲めば、食べ過ぎても大丈夫」ではない

紅茶の研究結果は、「糖質や脂質をどれだけ摂っても帳消しになる」という意味ではありません。食事の量や栄養バランスを意識しながら、無理なく楽しめる飲み物として取り入れることが大切です。

紅茶にはカフェインも含まれるため、飲む時間や量は自分に合わせて調整を。夕方以降はデカフェを選ぶなど、続けやすい楽しみ方を探してみてはいかがでしょうか。

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<Edit:編集部>