インタビュー
2018年1月23日

人気プロレスラー紫雷イオの“女性らしさ”へのこだわりとは?「女性は人に観られるときれいになります」(後編) (1/3)

 トップレスラーとして女子プロレス界を牽引する紫雷イオ(しらい・いお)さん。前編では、器械体操への思いや、高校生プロレスラーとして活躍した日々を明かしてもらいました。後編では、女性らしさへのこだわりや女性の美しさについて、存分に語っていただきます!

華やかに、かわいく、きれいに

 「世界一のプロレスラー」に手が届くところまで来ているという紫雷さん。普段のトレーニングを尋ねると、「基本的に自重トレーニングで、ウェイトトレーニングはあまりやりません。プロテインもほとんど飲みません」とのこと。

「私は試合中に空中殺法をします。コーナーから飛んだり、場外にダイブしたり、宙返りして相手の技を交わしたりというものなのですが、空中殺法をやるうえで、筋肉をガンガンつけて体を重くするよりも、体を内側から支える筋肉をつけた方が、瞬発力や機敏さを保ったまま体を鍛えることができます。器械体操のトレーニングが基本的に自重トレーニングであることもあり、子どものころからずっとやっていた自重トレーニングが自分には合っています」

 女性としてのこだわりも。

「ウェイトトレーニングをしてしまうと、体が大きくなってしまうんです。私も一時期、やっていたのですが、腕が太くなってしまいました。もちろん、プロレスラーなので、大きくて、筋肉質で、かっこいいということも大事ですし、男子のプロレスラーは、ジムでウェイトトレーニングに励んで、大きくてゴツイ体を作ることで人気を得ることができます。ただ、同じことを女の子が突き詰めてしまうと、お客さんのためにやっていることなのに、逆に人気がなくなってしまう可能性があるのです」

 紫雷さんによると、女子プロレスラーの場合は、腹筋をバキバキにしてしまうよりは、ちょっと肉づきがあった方が、ファンから「女性らしくていいね」と言われたり、「技を受けていても安心感があるよ」と声を掛けてもらえるそう。

 紫雷さんはさらに、女子プロレスラーは「華やかに、かわいく、きれいに見せる必要があります」とも。

「女子プロレスラーは、女性だから、華やかに、かわいく、きれいに見せる必要があります。もちろん、オリンピックなど、競技の結果だけを求めるアスリートの方は体をバキバキにすることもいいと思いますが、プロレスは個性を競ったり、弱くても試合内容で魅せなければいけない。女子プロレスラーはコスチュームも大切な要素になるのですが、そのコスチュームをきれいに着こなすためにも、女性としてのベストな体形というものがあります」

練習をさぼったおかげで飲み会でモテた!

 ウェイトトレーニングをほとんどやらないと語る紫雷さんは、「筋肉をつける必要のあるプロレスラーになって気づいたのは、女性である場合は、『脂肪を残すことも大事』ということです」と明かします。

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