人気プロレスラー紫雷イオの“女性らしさ”へのこだわりとは？「女性は人に観られるときれいになります」（後編） (3/3)

　紫雷さんは、「女性は人に観られるときれいになります。間違いないです」とキッパリ。

「格闘技では、勝者と敗者は白黒がはっきり分かれて、まさにそれは天国と地獄。ですが、プロレスは負けても試合内容や個性によっては評価され、応援されるのです。なので、勝敗だけではなく、プロレスを通して何を伝えたいのか、どこを観てほしいのかということをしっかりと考えなければいけません。しかも、プロレスラーは四方から観られますので、全方向からの視線に応える必要があります」

　紫雷さんも、プロレスを始めたばかりのころは、相手選手にだけ集中してしまって、お客さんを意識することがまったくできなかったそう。「試合を通して何を魅せるのか」ということを考えるようになってからは、試合内容も変わり、自信も生まれ、何もかもが変わったと話してくれました。

「私は、デビューしたころと比べて、見た目も激変しています。デビューしたばかりころは、“下町のヤンキー”と呼ばれていて、美央と2人でオラオラ系で売っていました（笑）。あのころは、まったくモテなかったです（笑）」

紫雷イオ流「女性が美しくなる」秘けつ

　最後、紫雷さんに、スポーツを通してきれいになりたいと思っている女性たちへのメッセージをお願いしてみました。

「結果でも、過程でもいいのですが、自分にとって楽しくなるようなモチベーションを持って体を動かすことが一番だと思います。私はプロレスが好きで、プロレスを突き詰めているうちにこの肉体になって、写真集のお話もいただきました。『やりたくないけどやらなきゃ』だと続かないので、『やりたい』、『楽しい』、『こうなったらうれしいな』というポジティブな気持ちで、スポーツに向き合って、心も体も美しくなってほしいと思います」

　さらに、きれいになるコツを伝授。

「女性は人に観られるともっと美しくなります。なので、自分の中で悩むよりも、彼氏さんなり、ダンナさんなり、お子さんなりに、最初にダメな体を見せてしまって、『私、こういう体になりたいの』と宣言してしまうのもいいと思います。反応があると頑張れますし、女性は褒められたら観られることを意識してきれいになります」

［プロフィール］
紫雷イオ（しらい・いお）
1990年5月8日生まれ。神奈川県鎌倉市出身。スターダム所属。姉の美央との紫雷姉妹でプロレスの門を叩き、天才的な身体能力を誇る空中ファイターとして活躍。スターダム入団後、2013年4月29日の両国大会で第3代ワールド・オブ・スターダム王者となり、新世代のエースに。スターダムが認定する5つのタイトルを全制覇するグランド・スラムを達成。2015年度から3年連続で「女子プロレス大賞」を受賞中。初のヨーロッパ遠征ではSWA世界王座を奪取。2017年12月16日にワニブックスよりファースト写真集「素顔」を発売。
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＜Text：竹内みちまろ（H14）／Photo：久保誠＞