インタビュー
2017年8月29日

コンプレックスの塊だった自分を変えたい。ウルトラマラソンを走破したグラビアアイドル森咲智美(前編)┃ガチでマラソンに挑む女性たち #1 (1/2)

 マラソンブームの中で、女性ランナーの姿を以前よりも見かけるようになりました。それはアイドルや女性タレントといえども例外ではありません。近年ではマラソンに熱を入れる姿をSNSでアップすることも、当たり前の風景になりつつあります。中には、フルマラソンに参加するなど、本気でマラソンに取り組む人もいるようです。

 彼女たちはいったいなぜ走るのでしょうか? 本連載ではガチでマラソンに取り組む、アイドルや女性タレントの素顔に迫ります。第1回はバラエティ番組や雑誌のグラビアなどで活躍中の森咲智美さん。名古屋のローカルアイドル「OS☆U(オーエスユー)」のメンバーだった時代にマラソンをはじめて、フルマラソンを超える60キロのウルトラマラソンを完走したという、アスリート気質な一面を持っています。

 森咲さんがマラソンをはじめたのは19歳のとき。実は当時、アイドルを辞めようかと悩んでいたそうです。そんなタイミングで出会ったマラソンは、彼女にどのような変化をもたらしたのでしょうか。

マラソンをはじめたきっかけは仕事のオファー

――森咲さんがマラソンをはじめたきっかけを教えてください。

きっかけは、中日新聞さんからのオファーなんです。私は当時、OS☆Uという名古屋の地域アイドルのメンバーだったんですが、そこで中日新聞さんから「マラソンをやってみませんか?」というオファーをいただいて私が立候補したんです。

――学生時代にマラソンの経験はあったんですか?

いいえ、運動部には所属していましたが、マラソンはほとんどやったことはありませんでした。実はそのとき、アイドルを辞めようと考えていたんです。当時は、自分にはなんの取り柄もないと思い込んでいて、そんな私だけど、せめてマラソンで結果を出したいなと思ったんです。

――ハーフマラソン、フルマラソン、ウルトラマラソンと参加されていますが、はじめて参加した大会を教えてください。

ナイキが主催している、サンフランシスコで開催されたウィメンズマラソンですね。距離はハーフです。ここでしっかりと走って、名古屋ウィメンズマラソンのチャレンジランナーに選出されることを目的に走りました。最初なのでタイムはけっこう遅くて、5~6時間はかかりましたが、完走できました。

――最初の大会が海外なんですね。

サンフランシスコって坂が多くて本当に大変なんですよ。最後は泣きながら走りきりました(笑)。

60キロを完走できたのは、みんなの応援のおかげ

――そこから数々の大会に出場して、60キロのウルトラマラソンにチャレンジしたんですよね。

はい、私が参加したのは2014年の「木曽三川ウルトラマラソン」という大会です。19歳からマラソンをはじめて3年目のときに、「どうせなら60キロも走ってみない?」といわれて、じゃあ参加してみようかなと。実際に走ってみたら、ずっと川沿いのコースだったから景色が変わらなくてしんどかったです(笑)。

――60キロという距離は車で走ってもそれなりの距離ですが、走っているときはどんなことを考えているんですか?

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